鉛筆を持った手が紙面を滑る。音楽をかけながら物語を書こう、そう思った。フィギュアスケーターの美しい演技のように白紙を鉛筆が踊る。
そうであればいいのだけれど。
実際はそうもいかない。産みの苦しみというのか、なんというべきなのか。とりあえず書いてみるか、と生半可な気持ちではじめてしまったものだから、集中力も持たない。
小説のようなものを書くことをはじめまして。
どんな展開が待っているかわからないし、これから数々の矛盾を孕んでいく。きっとそうだと思う。
でも、ま、書いてかないと。とりあえず。
そう思いまして。