今週は新世界より、を読み終わった。
緻密に作られたSF的世界観が魅力的な作品だ。もしかしたらこういう未来もあるかもしれないと思わせる説得感がある。未来の生物の生態まで書ききられている。
まあ人類の未来としてはかなり悲観的なほうかもしれない。未来に人々が念力に目覚めるというよくSFで見る設定をうまく活かして物語を作っている。すべてを読み終わったとき、人類の未来を仮想体験したかのような感覚になる。
誰が信頼できるのか分からないハラハラ感のある展開が手汗握る。登場人物が分かっていることが少ないために様々な疑惑が浮かび上がる。そして危機的な状況を覆すカタルシスが爽快だ。
マネしたい点。説得力のある世界観、ハラハラした緊迫感のあるそれでも読ませる力。