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ぴっかりばーすとー♪ (うたゆー)

マサシ(疑う勇者 下85)は相変わらず辺境の更に僻地を歩いていた。
土漠が広がる荒野である。
何もない、何も見えない数日が過ぎていた。
が、
その日は朝から違った。

野宿は日の出と共に起きる。朝の鍛練を終え、火を起こし、どら・・お腹にあるマジックポケットから食料と水を出して食事の支度をしていると、
西の方に光が・・、光る物体?地上だ。いや、地上よりほんの僅かに上?
人間の背丈くらいに?
が、
凄く速い速度で近づいていないか?

自分の方に近づく、もしくは自分から離れる物体の速度は肉眼では見極めにくいのだ。
なので無意識に魔法で測っていた。
新幹線並かな?

当然その後ろには土漠と言えどもその速度なのでものすごい土煙がたっていた。

数分後、到着。

ずざざざざざあああああああーーーー
こんにちはー

おっさんである。タンクトップで短パン。むっきむっきの肉体につるっつるの・・
(ははぁ、光の正体はこれか・・・)

「おいしそうですねっつ!!!」おっさん
・・・・・・「ご一緒しませんか?」マ
マサシは旅人のお約束を知ってるし、守るのだw

食事をしながらまっちょと話すマサシ。
こんなところでもなけりゃ近づきたくもない暑苦しさだが、ひとどころか生き物の気配もない場所を何日も歩いていたのだ、いきもの、ってだけでも嬉しいことなのだ。


「まっちょさんの武器は、その肉体ですか?」
「あっはっは!まさにそのとおーりっつ!!、でも荒野だと食料調達がきびしいねぇ」
土ネズミ、蛇、サソリ、高空を飛ぶ鳥、くらいしか獲物はいない。

「でもね、最近は鳥を落とす技を作り出したんだっ!!」
「へぇ?手刀ぜの斬撃とかですか?」
「ちっちっち!!いやいやいやいや、その程度だとせいぜい100mくらいだろう?」
いやいや斬撃100m飛ばすって・・・・おっさん何気にすげーな?

おっさんは、両手にぺっぺ!とつばを吐き、頭をごしごし磨き始めた。
朝日に反射し、その輝きは一段と増した・・・・

「奥義っつ!ぴっかりばーすと!!」

無音・・だが、なぜかしゅぴーん、とか、ぴー、とか擬音が空耳するマサシ。
その眩しくて直視できないレーザーが高空に・・・
その2分後くらいに100mくらい先に何かが落ちてきた。

おっさんが走って取りに行こうとしたが、マサシが制して魔法で呼び寄せた。

真っ黒に焦げた鳥・・・
「うん、でも中身は焦げてないから食えるんだよ?丁度いいくらいにさ!!」
鳥もつ・・・


その後、まさしはおっさんに投擲を教えてあげた。筋肉にはピッタリの技だろう?(人差し指に載せた小石を親指で弾くだけ。でもおっさんは数キロ先まで・・)

マサシは、おっさんの”光を集める能力”に感心し興味を示したのだ。単なる反射では丸焼きにできない。
だが、実はおっさんは無意識にやってるようで・・・脳まで筋肉?

「あ、脂汗で”揚げる”ってのはどうだろう?」
と、試行錯誤を始めるおっさん

(できても食いたくないなー)マサシ

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