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伝書バト

伝書鳩の歴史は非常に古く、紀元前約5000年のシュメールの粘土板にも使用をうかがわせる記述があるという。確実な記録では、紀元前約3000年のエジプトで、漁船が漁況を知らせるために利用していたらしい。このころのエジプトでは、様々な鳥で通信することが試みられたが、人によく馴れて飼いやすく、飛翔能力、帰巣本能に優れるカワラバト(ドバト)が選ばれ、定着したようだ。ただ、この当時ハトは主に食用として飼育されており、伝書鳩としてはあまり広く使われていなかった。また、ギリシャのポリス間の通信に使われた。特に各ポリス代表が参加して行われた競技会の覇者は、鳩の足に赤いリボンを結び付け、故郷への勝利と栄誉の便りとした。ローマ帝国で通信手段として広く使われ、各地に広まった。

カワラバトは通信手段として先史時代から家禽化されてきたと考えられる。紀元前3000年頃のエジプトでも伝書鳩を利用していた記録が残っている。 これ以外に肉や卵を食料にするため、中東などでは崖のくぼみなどに住み着く性質を利用し、内部がうつろで壁に数か所穴がある搭のようなものを作り、そこに鳩を集めることがあり、古代ユダヤではヘロデ王がこれを建設させたので、こうした鳩を「ヘロデの鳩」とミシュナーの中で呼んでいた。

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