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笑って泣いて、笑って笑って

みなさんこんにちは…というかこんばんは。梅里ゆかりでございます。そちらも暑いですか?こちらは蝉が可哀想なくらい暑いです。

子どもの頃から何度となく繰り返し聞かされてきた原爆の話。でも、どんなに聞かされたって、わたしたちにはその恐ろしさを真に知ることはありません。そしてそんな日は絶対に来てはいけません。わたしたちは、想像することしかできないのです。

私の弟(小学校中学年)は、今日の朝、まるでいつもの日曜日と同じようにいつも通り好きなテレビを見ようとしました。けれど、リモコンの主導権は今日に限って母にあったのです。弟は駄々を捏ねます。見たい見たいと言い続ける弟に母は『今日は大切な日だから』と、母はその時間、ずっと式典を見ていました。

当たり前が、彼らからどれだけ『当たり前』と認識されているのか。当たり前は『当たり前』ではないことを彼らへ伝えるのがいかに難しいか。私は茫然としました。必ず恐ろしさを知っていなければならないことなのに、想像することしか手立てがないことにもどかしさを感じました。

もちろん弟はまだ学びたてだから、ということも言えるでしょうが、私は将来、8月6日が消えて無くなりそうで怖いです。心の片隅には、せめて当日くらいは、かの日のことを想い浮かべてはくれないか……。そう、思わずにはいられません。

100年先も1000年先も、原爆の記憶が褪せることなく繋がって居ることを願って、広島原爆により亡くなったすべての方のご冥福をお祈りするとともに、平和を伝えてゆくことを誓います。

                 梅里ゆかり

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