と呟いて、誰もいない部屋に入る。約２ヶ月ぶりの我が家。電気をつけ、スーツケースをリビングに置き、まずはひと部屋ずつ確認をする。
バスルーム、トイレ、寝室。２ヶ月前がどんな様子だったか正確には思い出せないが、特におかしな所はない。
長時間の移動で喉が渇いていたので、キッチンへと向かう。
お湯を沸かすためポットに被せていたビニールを取る。虫や埃が中に入らないように、食器や調理器具はビニール袋を被せていたのだ。長期間家を空ける時はいつもそうしている。
ポットに水を入れようとシンクの前に立った私は思わず体が固まった。
シンクに包丁がある。
普段、包丁はシンクから数十センチ離れた場所に置いてある。もし地震などが起こって落ちたとしても床に落ちるはずだ。シンクの中に入ったりはしない。
それに家を出る時、調理器具は袋に入れたはずである。現にフルーツナイフやしゃもじはきちんと袋に入っているし、袋の口はしっかりと結ばれている。確かに包丁も入れた。覚えている。
それなのに、何故。
ただいま――
私は一体、誰に呟いたのだろうか。
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というわけで帰ってきました。カクヨムにもアクセスできたので昨日のことを書いておきます。
何か盗られたということはなさそうです。安心（？）。