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走れメロスというジャンルについて

かねて、古典作品とは読者の共通認識を得やすく、
それ故に多くのパロディやオマージュを生み出しています。
正確を期して記せば、生み出していると私は考えています。

夏目漱石著の「吾輩は猫である」を例にとりましょう。
・三島由紀夫著「我はいは蟻である」
・奥泉光著「『吾輩は猫である』殺人事件」
・中谷桑実著「吾輩は蚕である」
・松浦政泰「我輩は猿である」
・よぼ六著「吾輩は鼠である」
・山口好恵「我輩ハ犬デアル」
・林房雄「わが輩は犬である」
・大郷房次郎「吾輩はらんちゅうである」
・小林晃「わが輩は盲導犬メアリーである」
・小室白也「我輩も猫である」
と、グーグル先生に少し聞いただけでもこれだけの作品が挙がります。
夏目漱石先生門下の百鬼園先生に至っては、
・内田百閒著「贋作吾輩は猫である」
と主人公の猫をそのまま使って贋作の続編を書いてしまう有様。
私は好きですが。

二次創作というタグのあるカクヨムにおいては、
まさしく、この風土がゆるく許された古き小説文学の世界があるのかも知れません。
古典を本歌にパロディを描くという古くから続く風土と、
それをウェブ全盛の現代にゆるく生み出そうとするカクヨムに敬意を表し、
拙作をその形を以て捧げます。

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