先日、普段行く美容院の担当が急な体調不良によりキャンセルになった。仕方がないから買い物ついでに最初に見つけた美容院に入ろうというマイルールを設けて商店街を歩いているとカット900円という破格の理髪店を見つけてしまった。
正直入りたくない。しかし自ら設けたルールに従い恐る恐る入店する。
「えっ!?お客さん??」
「あ、はい。お客さんです」
「ママー!お客さん来たよーー!!」
明らかに40後半の女性が二階に向けて大声で叫ぶと70代くらいの老婆がハサミを持って現れた。
えっ!?娘よ!!お前が切るんじゃないの??!と思ったのは言うまでもない。
大変失礼な話だが老婆クロックタワーというゲームに出てくる敵キャラのシザーマンにそっくりでとても怖かった。
「今日はどうなさいますか??」
「・・・えーと、耳に軽く・・」
「ええっ!?」
「いや、耳にかるくかかるくらいで、全体的に3センチくらい切って下さい。前髪は自分で切るんでやらな・・」
「ええっ!!?」
やばい・・・こわい。
「お任せします・・・」
「あいよ」
震える手で巧みに操るハサミが僕の恐怖心を倍増させる。結局何一つ注文通りにいかなかった。
クオリティは・・・言うまでもないだろう。
とりあえず襟足を返せ。
https://kakuyomu.jp/works/16816452219659046298/episodes/16816700427128254381