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引越し先の近所のスナック

昨日は、自転車を買いに行った。引越し前は自転車置き場も無いし
徒歩かタクシーで事足りた。駅だって徒歩数十秒。もはや、駅に住んで
いると言っても過言ではない。しかし、引っ越した先はコンビニまで
歩くと万歩計が振り切れてしまうんじゃあないか? くらいだ。

と、いうことで、自転車を買った。何年ぶりの自転車だろう。
スイスイとどこまでも行けるのではないだろうか?
翼が生えているかの如く、不死鳥になったかの如く。
夕方、僕は、ラーミア号に跨り、街中を飛び回った。

Googleマップ? だめだめ! そんなの使ったら冒険にならねぇ。

こじんまりとした、美味しそうなお好み焼き屋さんを見つけ、突入。

「あら、一見さんなんて珍しい」

ババアが1人で切り盛りしている。カウンターだけの店には、
へべれけのジジイが2人座っていた。

「昨日、こっちに引っ越してまいりまして。えへへ。」
「そうなのか! こんな街に……珍しい」
「ようこそ この街へ」

(ドラクエの村人かよ)

でも、お好み焼きがすごく美味しくて。ジジイのキープボトルもいっぱい
飲ませてもらって。
しまいにゃ、「俺たちからの引っ越し祝いだ!」なんていって奢ってもらっちゃいました。

続いて、村人に聞いたおすすめのスナックに突入!

「あら、一見さんなんて珍しい」

お好み焼き屋のババアよりババアなママが言う。
この街の村人はコレしか言わない設定か?

常連のおっさん、常連の御夫婦、歯が抜けて何言ってるかわからないジジイ
に混じって、カラオケを楽しんだ。

3歳からスナックに通っている僕だ。
こいつらがリクエストしてくる曲を、まるでディナーショーの様に歌い上げる。

皆から『おひねり』をもらい、引っ越し祝いで払いは奢り。


僕には【港区女子】のバフがかかっているのだろうか……。


気分良く酔っ払い、家路に……つかない。
どこだよ……ここ。


僕は、そっとGoogleマップを開いた。

2件のコメント

  • 素敵なお話でした(^^;
    生き字引ならぬ
    生きる小説と言っても過言ではない
    生きざまに驚くばかりです( 〃▽〃)
  • お恥ずかしい僕の醜態をさらす『近況ノート』を読んでくれてありがとうございます。
    エッセイにしようかと思ってます。
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