• 異世界ファンタジー
  • 恋愛

【機甲少女】二章完結! しました!!

計算を間違えていなければ35万文字くらいあったみたいです(挨拶

いつも拙作におつきあいをいただきありがとうございます。
大変長々しいお話となりましたが、拙作「機甲少女といっしょ!」、無事第二章の完結と相成りました。

振り返ると細かく矛盾が発生していそうで今もって戦々恐々ではあるのですが、やりたかったことはぜんぶやりました。
それから、間章のうちに撒いた要素で回収を予定していたものは、109話のラストをもって、ぜんぶ回収しました。


二章の結びとなる109話。実のところここで回収するか否か最後まで迷っていたのですが(内容が暗いわ二章の本筋と絡んでないわ構成が「どこかの序章」っぽいわでほんとにもうね)、結局現状の形で落ち着きました。

というのも。
確か以前の近況ノートかどこかで「二章はユイリィの物語である」という主旨の内容を書いた覚えがあるのですが――この宣言に則り二章を「ユイリィの物語」として型にはめるにあたっては、109話の内容がないとどうにも…という、構成上の事情です。

ほんとはこの辺、もっとうまく組み込めないといけなかったのでしょうが。
ラスト十数話くらい書き溜めなしでずーっとやっていたので、私の腕前ではこのくらいが限界でした。お恥ずかしい限りです。

ユイリィがメルリィに対してぶちまけた言葉の意味するところが、これでいくぶんか繋がるのではないかな――と思います。
あれはメルリィを脅しつけるためだけのことばではなく、ユイリィの本心の一端、彼女の激情の発露でもあったのではないかな、と。



また、間章となるこまごましたエピソードなど挟みつつ、三章を書いてゆこうと思います。
6/8の木曜日に二章の登場人物紹介を投げて、二章は完全にキリとなります。


三章ですが、ランディ達の「迷宮」にまつわるお話を予定しています。今度こそ冒険者らしく、ダンジョンアタックなエピソードです。

ヒロインはハルアです。
ほんとはそんな出張る予定なかったはずの子なんですが、二章で(筋立ての都合もあって)存在感がぐぁーっと増してしまったので、もうこの際だからと彼女にはヒロイン張って頑張ってもらうことにしました。
ほんとのところ、彼女――と彼女を含む《真人》の子供達――に関しては三章終盤にちょっと出番あるかなぁくらいの扱いで、二章で要素を回収する予定すらなかったはずだったのですが。どうしてこういうことになってしまったのでしょうか。いえ、当の私が導線の張り方しくじったのをハルアに回収してもらったせいなんですが。

いきあたりばったりのせいで妙に存在感が増してしまったうえにコメントでもいい感じの評判をいただいてしまったので、変わった予定に沿って物語を作り直すことにしました。なんかエモいお別れしたし。ほんとどういうことだよハルアお前。

ともあれ、今回ほど関係者が増えることはまずない構成なので、全体の尺は短めに収まるだろうと見込んでいます。
少なくとも二章よりはずっと。

4件のコメント

  •  二章完結、お疲れ様でした~
     後半は、かなり泣かされちゃいました。いやぁ、感動できる小説って良いですね。ありがとうございます。
     と言っても、まだ4話くらい残しちゃっているのですが。

     先週くらいに、ふと覚えていないことが多いなぁと思って、1章から、ゆっくり読み直していたりします。
     私は、昨年12月末からカクヨムに参加しているのですが、カクヨムコンのことや、自分の小説のことで頭がいっぱいなうえ、読み返しも頑張らなきゃって気持ちが強く、2月末くらいまでは、かなり雑な流し読みをしていたようです。
     お恥ずかしい限りです。
     今、思い返してみても、内容は半分も覚えていないという……。

     もともと私の読書スタイルは、じっくり読んで、物語の世界に入り込み、登場人物に感情移入して楽しむというものだったんですが、ぜんぜん楽しめていなかったみたいです。
     そのことに気付かせてくれたのが御作【機甲少女】でした。
     カクヨムコンも終わって、自分の小説にも一区切りつけて、気持ちも落ちついてきた3月の後半だったと思いますが、何気なく読んでいた時に、メルリィとエクタバイナのエピソードに引き込まれました。
     電車の中で読みながら、涙を流していたのを覚えています。
     そこで、物語に対する自分の楽しみ方を思い出すことが出来ました。
     それ以降は、読み返しはあまりしないで、本当に好きな物語だけを読むようにしています。
     おかげで、今は心の底から読書を楽しんでいます。

     【機甲少女】に出会わなかったら、まだ迷走していたかもしれません。本当にありがとうございました。

     1章も、改めて読み直して、心に刺さるエピソードをいくつも見つけました。特にシオン君の心の動きはやばかったです。最後の方は、やっぱり泣いちゃいますね。
     もう一回読んでいるのがバレバレなので、感想は書きませんでしたが……。

     3章も楽しみにしてますね。
     読み直しが、ちょうどハルア達が最初に登場する「たぶんそれは、とてもとても遠い時代からの《遺産》」の辺りなので、ここもじっくり読んでおきます。
     たぶん、このまま2章もじっくりと読み直すことになりそうです。読み直しても、やっぱり泣けるんだろうなぁと、それはそれで楽しみいしています。

     最初の頃、雑に読んでしまった謝罪と、私に読書の楽しさを思い出させてくれた感謝を。
     すみませんでした。
     そして、ありがとうございました。

     今度も、たくさん感動させて頂けることを期待しています。ずっと応援しておりますね。
  • > ふむふむさん
    ありがとうございます!
    正味、最後の十数話はまったく書き溜めがない状態で出していたのでずーっとひやひやしどおしでした。
    基本、形としてプロットを作らない人間なので(情報を出すタイミングを整理するために必要な要素を書き出して並べたりはするのですが…)、やり忘れがあるとアウトという結構怖い綱渡りでした。
    どうにかこうにか終わらせられて、ほっとしています。

    しかし、あらためて一話から読み直していただいているとは…
    長い話にがっつりおつきあいをいただいて、本当にありがたいです。そんなにお時間いただいて大丈夫なのかというのがちょっと心配ですが、書き手としては光栄で、晴れがましい気持ちでもあったりでなかなか何とも!
    それにしても、まさかそこまでざっくり刺さっていたとは…あらためて恐縮だったり光栄だったり、何より驚いています。そこまでですか!? と。
    甲斐があったなぁー…。

    ほんとうに、深くおつきあいをいただけて光栄なことです。
    重ねてお礼申し上げます。ありがとうございます。


    シオンの話。
    シオンの心の動きは一章で書きたかったところのひとつで、私的には文字通りのクライマックスなところなので、拾っていただけて「よっしゃあ!」と快哉を挙げたい気持ちになります。
    あんまり流行のやつではないと思うのですが、キャラの心の動きとか、「何を思ってそれをしたのか」を書き出すのが好きなのです。


    そして、三章ですが。
    思いがけずコメントなんかで反応がよかったせいでうっかりヒロインに成り上がったハルアに活躍してもらいたいなぁ! と思っています。
    「消えたんじゃねーのかよ!」とツッコミ入りそうな彼女に、三章の冒険のスタートを切ってもらいます。
    ここだけはほんとにその心積もりです。実際どのくらい動いてもらえるかは書いてみないと判然としないところなのですが!(プロットあんまり立てないうえに立てたところでずるずる話が変わってしまうせい)

    想定通りに進めば、「遺跡」へのダンジョンアタックとクゥ(=ファフニール)に関すること、それからハルア達五人の《真人》の子供達の物語になる……はずです。
    今までになくファンタジー寄りな要素立てですが、何とかうまくやってゆきたいところです。

    また、その折にはお付き合いを戴ければ幸いです。
    「ツインズソウル」再会の折には、またそちらへも伺いますね!
  • 遠野 様

     お返事ありがとうございます。
     プロット書かないんですね。そうとは思えない構成の巧みさがありますね。伏線の張り方とか、回収の仕方とか上手いと思います。1章では回収されていない伏線と謎がたくさんありますが、いずれ回収されるものと思ってます。
     特にユイリィに関しては、伏線と謎がいっぱいですね。1章では、ほとんど、回収されていないので意図的に2章以降に残しているものと思ってます。

     ちょうど1章を最後まで読み終わりましたので、感想を置いて行きますね。
     いつも長文で、申し訳ありません。

    -----

     1章は、ランディとユイリィの物語であると同時に、シオンの物語でもあると思いました。
     あくまでも、主人公はランディとしておきながら、一章で最も大きく心が変化したのはシオンでした。主人公の目を通して、シオンの心の変化を追うという構図が面白く、物語に深みを与えていると思います。
     この、『物語の中で生じた登場人物の心の動きや精神的な変化』は、キャラクターアークと言うらしく、面白い物語には、最も大事な要素の一つです。
     遠野様は、このキャラクターアークの描き方がとても上手く、ほとんどの主要登場人物に多かれ少なかれ、精神的な変化や心の動きが描かれています。
     だから、私の心に刺さるのだと思います。

     登場人物達のも素晴らしいですね。
     物語の多くは、登場人物達の関係や対立で進んでいくわけですが。ここでも、ランディとシオンの対比が面白いです。
     まず、二人の冒険に対する考えの違いが、そのまま登場人物との関係に繋がっています。
     ランディにとっての冒険とは、憧れであり、尊敬する兄シオンと重なります。トライスターの3人も憧れの対象ですね。
     一方シオンにとっての冒険とは、憎悪の対象です。両親を象徴するものであり、かつての仲間トライスターすらも含みます。ただ、同時に楽しかった思い出と未練もあります。
     思い出の象徴が、「果てなる海の嵐竜」の冒険で、未練の象徴が、その話をランディに聞かせないこと。この憎悪と未練の矛盾が物語の複雑にして面白くしていました。
     この物語の主人公は、ランディでヒロインはユイリィですが、シオンを主人公にした場合は、ヒロインはフリスなんだと思います。
     この二人のヒロインと、シオンの関係も面白いと思いました。
     シオンにとって、フリスは、かつて共に冒険した仲間にも関わらず、トライスター達とは扱いが違います。その立ち位置だった為に、フリスの行動と思いがシオンの心に届いて、再び冒険者仲間をシオンが受け入れることが出来たのだと思いました。
     もう一人のヒロインであるユイリィも、ちゃんとシオンに対してもヒロインであり、ユイリィとの対話の中で、シオンは両親への憎悪=冒険への憎悪が思い違いであり、冒険への未練を再認識させられます。
     そして、ユイリィとシオンの描き方が巧みですね。
     最初から最後まで、ランディとシオンの味方であるという、立ち位置を変えないユイリィ。
     この変化の無いユイリィに対し、シオンの態度が変わっていきます。この対比が、シオンの心の変化を違う角度から描き出している。しかも、単純に軟化していくわけではないところが、またやばかったです。

     と、いろいろ書きましたが、1章での私の好きなシーンは
     ・一人で魔物を探すシオンに対し、フリスの行動で、トライスターを含めた仲間を受け入れたシオンの心の変化
     ・ユイリィとの対話の最後に、冒険への未練を認めて、冒険に戻る自由があることを知ったシオンの心の変化
     この二つでした。というか一番泣けたシーンです。

     うん。
     とても楽しかったです。
     ありがとうございました。明日からは、2章の読み直しです!!
     3章も楽しみにしてますね!!
  • > ふむふむさん
    重ねて感想いただきありがとうございます…!
    正味、プロット書かないのは間違いなく悪癖の類なのですが、書いてるうちに粗が見えて割と細々手を入れるうえに、そうすると全体を書き換えて…みたいな繰り返しが発生するので、プロット的な何某は必要になったとき必要になった部分、具体的には伏線の整理や情報を出す手順が煩雑になって空で管理できないと思ったときの補助線としてようやく重い腰を上げて作っている、みたいなずさんな状況です。本来もっとしっかりやるべきだと思います。思ってはいます…(目逸らし

    シオンに関して。
    ふむふむさんの読み通りかと思われます。作者の意図からだとこまごま差異はあるかもしれませんが、その辺は些事であると思います。
    コメントなどで感想をくださる方、一章に関してはシオンについて言及してくださる方がよくいらっしゃるのですが、そうした形で彼に――あるいは、「シオンから見た場合の構図」に言及いただけるのは、ありがたいし嬉しいです。ご推察の通り、フリスは「シオンの物語におけるメインヒロイン」にあたるキャラクターです。あるいは、「フリスの物語におけるヒーロー」がシオンである、という位置づけかもしれませんが。そんな塩梅です。

    正味、シオンは「一章における物語上のラスボス」的なポジションでもあったかなぁと思うなどしていますので(二章は言うまでもない事かと思いますが、メルリィが「ラスボス」担当です)、彼の変化、ないしユイリィの対峙で新しく提示されたもの、から感じとっていただけるものがあるのは、私的には「よっしゃあ!」とにんまりしてしまうところです。今もこれを書きながらにんまりしています。
    煎じ詰めればシオンは基本がヒーロー気質だし、仲間との冒険はただただ楽しかったのです。ただ、こう、彼はセンシティブなとこに触れられたときの反応が激烈なので、その辺実にメンドクサイという欠点があるだけで…

    楽しんでいただけて、これに勝ることはありません。
    三章も頑張ります。――と言っても、まだ一行も書けてないんですけどね! 間章も含めて!
    はい。頑張ります…!
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する