• 歴史・時代・伝奇

ニューオーリンズに想いを馳せて (1)

第一章 第五節を投稿しました。
読んでくださっている皆様、ありがとうございます。

ここでは主人公の幼少期の舞台であるルイジアナ州ニューオーリンズのお話。
第一章 第一節で語られているように、多くの移民と黒人奴隷を抱えた港町という性格から、様々な人種と文化が入り混じるカオスな街でした。

見識が広い方はご存知かと思いますが、アフリカをルーツに持つ黒人の文化と白人が持ち込んだ西欧諸国の文化の融合がジャズを生みました。
厳密にジャズの名を冠して演奏された最初の場所は分かっていませんが、今日ジャズと言い表される音楽のルーツはニューオーリンズにあるとされています。

ニューオーリンズでジャズが生まれ、育ったことには明確な理由があります。
それはストーリーヴィルという売春窟の存在です。ストーリーヴィルは赤線地帯として売春が合法とされていたので、船で港に返ってきた男たちはこぞって訪れました。
そこで求められたのは、荘厳なクラシック音楽や礼儀正しいワルツではなく、人の情愛に語りかける音楽だったのです。それが今日のジャズの原型と言われています。

ちなみに、ジャズの語源には諸説ありますが、ストーリーヴィルの売春婦が好んでつけていた香水の香り、ジャスミンに由来するという説が私のお気に入りです。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する