https://kakuyomu.jp/works/16817330656927273343/episodes/16818093088354366083 自分が全ての元凶だと開き直ると、悪辣な言動や極悪な行為も抵抗なく実行できるようになる。
「痛いか? 次は骨を少しずつ砕いていく。先端から粉々にしていくんだ。綺麗に折れればすぐに治るんだがな。人為的に肉ごと潰していくと回復は困難になる。皮膚の下で神経と混ざって、感じた事のない激痛が走り、お前の身体は二度と戻らない。体中が変形して物を掴む事も歩く事も困難となる。もっとも、そんな苦悩に苛まれるまでもなく、ここで死ぬかも知れないがな」
恐怖に引き攣る少年の指をペンチで挟み、思い切り握り込むと、ギリギリとした振動が伝わり、バキンと割れる音がした。少年の声が刃のように耳に走り、鼓膜を差す。恐怖と痛みと絶望の音色だ。