お待たせしました。
ライト文芸企画「人生が決まった日」結果発表です。
今回の企画には実に22もの作品が参加を表明して下さいました。
この企画を立ち上げた折は深い考えもなく「文芸」という単語を気楽に用いてしまいましたが、そもそもライト文芸とは何なのか?
むかし角川さま主催の説明会に参加した際、私はこのように聞いています。
「文学に馴染みのない若者たちが最終的にそれと親しくなれるよう、誰もが興味をもてる入門書として書くものだ」と。カクヨム作家の皆様にはそういう物を書いて頂けることを期待していると。歴史ある出版社として、果たすべき役割を明確にするのは素晴らしいことだと思います。
ではそこからもう一歩踏み込んで、文学とは何か?
人生そのものを描く小説こそが それなのだと私は勝手に解釈しています。
親しみ易く万人に門戸の開かれた文学作品。
何とも難しいお題ではありますが、この企画を通じて皆さまがその答えに少しでも近づけたのなら幸いであります。
前置きが長くなりました。
今回の入賞作品は以下の三作品です。おめでとうございます。
それぞれが風変わりでエンターテインメント性に重きを置きながらも、人生の真実を追求している物だと確信しています。
海の見える場所/伊藤
https://kakuyomu.jp/works/16817330650029493036憂鬱そうなヒロインと相席しました/坊主てるを
https://kakuyomu.jp/works/16817139556455127193夢見し蝶の遺言/かやま
https://kakuyomu.jp/works/16817330649733540114しかし、誤解なきように触れておけば。
この企画に集まった作品は全て人生について触れたものであり、そう易々と人生に優劣をつけることなど出来ません。あくまで、私個人の琴線に触れたものであることをお断りしておきます。また今回は「文章はレベルが高いけれど、かなり読者を選びそうなもの」は入賞を見送ったことをお伝えしておかねばならないでしょう。
学校の授業と同じことです。受け手とのキャッチボールをきちんと成立させて、最後まで飽きさせることなく完遂し、しかも内容・テーマを充分に理解できなければ。
私にとって管轄外であり、レビューを書くのは他の人に任せた方が良いだろうと感じた作品もありました。私が元ネタに詳しくないんじゃどうにもなりません。あしからず。
そういった事情から皆が納得できる結果であるかは測りかねますが。
今後の方針を決める上で何かの参考になれば、やった甲斐があるというものです。
最後に、今回の企画に作品を提供して下さった皆様。
参加作品を読んだり、評価して下さった皆様。
心より御礼申し上げます。
こうして企画が成り立っているのも、皆様のご助力があればこそ。
次がいつになるかは無計画な人間ゆえに決まっていませんが。
機会がありましたら、またお会いできるのを楽しみにしております。
次は恐らく嘘つき詩人の更新になります。企画を通じて創作に必要な情熱のエネルギーを皆さまから分けてもらった気分。年末年始を経てグロッキーだった心身が大分回復してきましたよぉ。ありがとう!
月末は寒くなりそうなので、皆様も無理をなさらぬよう。
それでは。