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夏の風物詩、企画の結果発表です


遅くなってしまい申し訳ありません。
車検に免許更新とやることが目白押しだったもので。
その上で読むと書くを同時にやっていれば遅くなるのも当然ですね。
お待たせしてスイマセンでした!
その分、入賞レビューを一本増やしたので勘弁してやって下さい。

夏の風物詩短編企画、今回の入賞は以下の四本です。
入賞おめでとうございます!

海花火/寺音
https://kakuyomu.jp/works/16817139557731698522

雨宿り/平中なごん
https://kakuyomu.jp/works/16816700427939162579

姉の浴衣/島本葉
https://kakuyomu.jp/works/16816927863197291542

浮気なあなた/クニシマ
https://kakuyomu.jp/works/16817139557593022050

今回、読んでいて感じたのは「やはり雰囲気作りに長けている人は上手い」という点でしょうか。夏という題材からいかに感傷的なワードを見出し、それをフル活用して読者をしんみりさせることが出来るのか? 上記の四作はどれもその技量が頭ひとつ抜けているように感じました。
雰囲気(フンイキで変換できる)というものは共感から生じ、共感というものはリアリティがあってこそ初めて感じられるものです。従って、読者を感動させる力作を描きたければ、まずリアリティに細部までこだわって完璧な舞台を作り上げなければならないのでしょう。
その上で構成やオチに工夫があれば言う事なし!

ただし、いつも書いていることですが、作品と読者には相性があります。
企画の入賞は私の独断と偏見で選んだものですから、選ばれなかった作品が必ずしも劣っているとは限りません。実際、あと何作品かレビューを書こうか迷った作品がありました。もしそこに僅差を凌いで選ばれる差があるとすれば、テーマへの真摯さとあと一歩の工夫ではないかと。斬新なアイディアが必ずしも人を喜ばせるとは限りません。そのアイディアは使い物にならなかったので皆がボツにしたものかもしれません。しかし、読者を楽しませようと工夫をこらした努力だけは、決して作品を裏切ることはないのです。
夏の風物詩というテーマであれば、王道、普遍的な内容が強いのは必然。
その内側でどう工夫をこらすのか? 今回はそんな勝負だと個人的に感じました。

もしかすると、他のコンテストに挑む際も大切な心構えなのかも……。
努々、忘れぬよう心に刻み込んでおきましょう。

企画に協力して下さった皆様、心より感謝申し上げます。
作品を提供して下さった皆様、参加作品を読んで、評価して下さった皆様、本当にありがとうございました。無計画な主催者ですので、次は何時になるかはわかりませんが。また次回があれば宜しくお願い致します。

ミスはなかったと思いますが、何か質問等ありましたらコメント欄にて宜しくお願い致します。

次はフェニックス運送の復活に挑みます。
初期の空気を再現できているのではないかなーっと。
読むと書くを同時にやっていたので近々公開できると思います。
人情とバトルアクションの融合を目指した(目指すだけなら勝手さ)異世界の境界線を越えていく配達員の物語。もしお暇があるようでしたら、読んでやって下され。ではでは。

8件のコメント

  • 拙著に賞をいただき、また、素敵なレビューをありがとうございますm(_ _)m☆

    そう言われてみれば、おっしゃられる通り、「夏」とはわかっているようでいて、掴みどころのないなんとも曖昧なもの……。
    でも、確実に毎年やって来て、過ぎ去ってゆくいわば〝空気感〟。

    その言語化が難しいものを言語化して読み手に伝えるのがまさに〝文学〟なのかもしれませんね。
    これからも、そんな言語化を心得として書いていこうかな?と今回、思わせていただきました。
    重ねて本企画の実施、どうもありがとうございました。
  • この度は賞に選出いただき、また素敵なレビューをありがとうございました。

    海辺の町に上がる花火と、学生の頃に見た海蛍の輝きが忘れられず、今回そちらを使った作品を参加させていただきました。

    少ない文字数ですし、雰囲気重視の物語となりましたが、そこを好意的に感じていただけたようで非常に嬉しいです。

    改めて素敵な企画をありがとうございました。
  • >平中なごん様

    そうですね、一つのキーワードからどれだけ多くの感傷を見つけ出し、深く掘り下げられるのか。それが文学というものなのかもしれません。私はこれまで「文学ってなに?」と聞かれたら人生を格好良く描くことだ…と答えてきたんですが。どうやらより具体的な答えが見つかったようですね!

    怪談というものは、先の展開が読めないからこそ続きが気になるもの。まったく口をきかない女主人からの変化っぷりは見事でした。
    入賞おめでとうございます!

    これからもそのストーリーテリングの力をご自身とカクヨムの為に役立てて下さいね。はたして次の企画で文学的な題材を見つけられるかは定かではありませんが、また機会がありましたら宜しくお願い致します。
  • >寺音さま

    いえいえ、元より短編の企画ですから。
    限られた文字数で魅力的な話を書くにはそれなりの技術と工夫が必要なはず。それじゃあ、具体的にどんな工夫が必要なのかな? そう考えた時、目にとまったのが海ボタルと花火のお話でした。

    幻想的で美しく、戦争の辛さや悲惨さをダイレクトに伝えてくれるこのエピソードは現代の日本に相応しいものです。

    夏といえば海でスイカ割りをして、お祭り会場ではしゃぐ季節。
    それだけではありません。お盆の時期にはご先祖さまを迎え、過去を振り返ることも大切なのですから。そうした光と影の両面を描けている作品を今回は入賞に選ばせて頂きました。おめでとうございます。

    これからも情緒があって味わい深い作品で我々を楽しませて下さい。

    また企画の方も続けていく予定ですので、どこかで見かけるような事があればご検討のほどを宜しくお願い致します。
  • この度は拙作に素敵なレビューを頂きましてありがとうございます。
    今夏に書いたものではなかったのですが、企画を拝見して
    夏っぽいものといえば、私の作品ではこれかなあと思い、参加させていただきました。

    もう学校の校舎などは遥か彼方の思い出なので、
    雰囲気が出ていたのなら幸いです。

    それにしても、あまり褒められるのになれていないので
    望外の喜びでした。
    ありがとうございます。

    この入賞の発表にあります
    「浮気なあなた」についてはクニシマさまの作品ですね。
    お手数ですが訂正をお願い致します。
  • >島本葉さま

    これは、大変失礼いたしました。
    参加作品一覧からコピーして載せたものゆえに、まさかミスなどあるわけないと思い込んでいたせいですね。さっそく訂正しておきますね。

    遠い過去の思い出であるからこそ美しく感傷的に描けるものなのかもしれませんね。齢を重ねて判る事もある。だからこそ我々は書くことを続けているのだと思います。

    キャラクターの息遣いまでも感じられそうな緻密でリアルな描写と、とても丁寧な展開は素晴らしいものです。今後いっそうのご活躍を期待いたします。入賞おめでとうございます!

    次の題材を何にするかはまだ決めかねているのですが、また同様の企画に取り組んでいきますので、機会があればまた宜しくお願い致します。素敵な作品をありがとうございました!
  • 丁寧なレビューをいただきとても感激しております。
    夏っていいものですね。
    素敵な企画に参加することができて幸いです。ありがとうございました。

  • >クニシマ様

    温暖化が進んだせいか、年々真夏は過ごし難い季節となりつつあるようです。ですが、だからこそ夏の良さを再確認し、暑さに負けない素敵な人生を練り上げていこうではありませんか(理想)

    田舎だと林や森の木陰は夏でも過ごしやすく、都会との差異を色々と考える次第であります。

    名前の書き間違えは本当に失礼いたしました。
    同性愛の作品については、あらゆる差別と偏見を捨てて見た場合、そもそも作品の面白さとキャラクター性別は関係ないのでは? と最近少し思います。同性愛であること以外にも読者を惹きつける展開の妙が必要なのではないかと。貴方の作品は見事にそれを証明して下さいました。入賞おめでとうございます!

    そのドラマチックな作風で今後ともカクヨムを盛り上げて下さいまし。次の企画は今の所未定ですが、機会があえばまた宜しくお願い致します。素敵な作品をありがとうございました。
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