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船魄紹介【ドレッドノート】

【HMS Dreadnought(ドレッドノート)】
・艦として
 ・艦種:戦艦
 ・艦級:同型艦なし
 ・前級:ロード・ネルソン級
 ・次級:ベレロフォン級
 ・建造:ポーツマス造船所
 ・進水日:1906年2月10日
 ・所属:グランド・フリート
 ・全長:161m
 ・最大幅:25m
 ・基準排水量:18,000噸(トン)
 ・対艦兵装:BL-12inch-MkX-連装砲×5 QF-12pounder-18cwt-単装砲×27 18inch-単装魚雷発射管×5
 ・対空兵装:なし
 ・対潜兵装:なし
 ・搭載機: なし

 艦名は「恐怖なし」といった意味のイギリス海軍伝統の名前で、本艦で6隻目である。建造年代としては三笠のすぐ次の世代に当たる。

 ドレッドノートは「弩級」という言葉にその名を残す。本艦は戦艦の歴史を大きく塗り替えた革命的な艦であり、その誕生はドレッドノート革命と呼ばれた。ドレッドノート以前の戦艦(前弩級戦艦)が主砲4門と大量の中間砲や副砲という武装配置を基本としていたのに対し、ドレッドノートは副砲全廃の上で主砲10門搭載というこれまでにない武装配置を世界に示し、また射撃を斉射に統一することで命中率を向上させ、既存の戦艦3隻分の戦闘能力を持っていると称された。それは全く誇張ではなかった。

 これ以降の全ての戦艦、つまり弩級戦艦や超弩級戦艦の原型となった本艦であるが、主砲塔の内2基が艦橋の左右にあって片舷に全ての主砲を指向できないなど、未熟な設計が残っていた。結局後の戦艦では副砲が復活しているなど、あまりにも急進的すぎた部分もあった。

 このような設計がなされたのは、次第に戦艦同士の交戦距離が延長され、主砲による長距離砲戦が勝敗を分けると考えられたからである。これは日露戦争の戦訓によるものが大きい。ドレッドノートはドレッドノート以前のあらゆる戦艦に旧式の烙印を押し、全世界的な建艦競争を巻き起こし、ひいては第一次世界大戦にも繋がっていく。

 本艦の艦歴としては、建造当初こそ世界最強の戦艦であったものの、第一次世界大戦の時点で超弩級戦艦が主力の座に居座っており、ドレッドノートが活躍する機会はついぞ訪れなかった。1915年3月にドイツの潜水艦U-29を体当たりで撃沈したが、長距離砲戦を志向した本艦唯一の活躍は、その本懐とはまるで真逆のものであった。なお英独唯一の艦隊決戦となったユートラント沖海戦では弩級戦艦も使用されたが、本艦は整備中で参加できなかった。

 第一次世界大戦の後は予備役となり、1920年に退役し、1923年に解体された。世界で最も有名な戦艦にしては物静かな生涯であった。

 ただし一度だけ波乱があった。1910年のこと、エチオピアの王族のフリをした一般人にまんまと騙されて国賓級の待遇を与えてしまったという事件に見舞われている。これは贋エチオピア皇帝事件と呼ばれている。

 だが、彼女はそれで終わらなかった。第二次世界大戦がイギリスの敗戦で終わった後、1952年に再建造され現世に呼び戻されたのである。これは日本で三笠を船魄化したのと同様の実験であって、実戦投入することは想定されておらず、武装は現役当時のものをそっくりそのまま再現されている。実験の成果としては、やはり古い艦艇ほど優れた能力を持った船魄が生まれると確かめられた。

 実験艦としての役割も終え、現在は記念艦としてヨーロッパ各地を回ったり、たまにアジアに行ったりしている。

・船魄として
 ・技術系統:独式第二世代
 ・身長:163cm
 ・体重:68kg
 ・血液型:A型
 ・髪:白
 ・目:赤
 ・好きなもの:忠義・騎士道
 ・嫌いなもの:卑怯・フィッシュ・アンド・チップス

 まるで中世の騎士物語に登場する主人公のような格好と性格をした少女。王室への絶対的な忠誠と騎士道を自らの理念とする、非常に保守的な思想の持ち主である。建造当初は前衛も前衛であったが、今や彼女は世界でも最古参の戦艦の一隻なのだ。また上記の珍事件についてかなり気にしており、嘘を吐かれることと王族を侮辱されることが大の嫌いである。

2件のコメント

  • かっこかわいい!
  • 相当なネームバリューのある艦ですから、デザインには気合をいれました。
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