春先など羽を持つアブラムシを見ます。
柔らかそうな体と薄い色、
針より細い足でよちよちと歩いていて、
風が吹くとぴゅーっと飛ばされてしまいます。
あれは行きたくなくても飛んでしまうのでしょう。
彼らがその後どうなるかは分かりません。
まさに運。
彼らは家庭菜園などではとんでもない害虫なのです。
植物の汁を吸い弱らせるばかりか病気も蔓延させます。
庭に湧いたら当然すぐに駆除です。
それでも街中などで羽のあるアブラムシを見ると、
その運命を哀れに思うのです。
羽がある姿に生まれたばかりに
旅立つことを約束づけられ、
風や運任せの人生、いやアブラムシ生です。
それが幸せなのか不幸なのか分かりません。
複雑な気分ですが、
旅立ったアブラムシに安住の地が見つかると良いなあ
とは思います。
だから人が関わらない草原とかに行ってね。
やっぱ駆除するの心苦しいのよ。