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新作についてお礼とお知らせ(第4章までのネタバレあり)

 お世話になっております。
 何回その話をするんだ、と思われそうですが、今回も新作『ようこそ、ナーロッパ劇団へ』の話をさせてください。

 最大の懸念だった第43話の掲載から、そろそろ2週間になりますが、どうやら最悪の事態は避けられたようで、安堵しています。
 読んでくださった皆さん、ありがとうございます。
 言ってしまいますと、主人公アレンと兄ジナンが論争をするわけですが、諸々の事情で、どちらの意見に近い人も満足はできない仕上がりになっていると思います。
 それに、Web小説から純文学まで、文芸というものは理屈の話より感情の話を優先しがちなので、話が理屈っぽいだけで白ける人も多いのではないかと心配していました。
 綱渡り的なこの場面が、少しでも皆さんの糧になってくれたら幸いです。


 さて、話は変わって、「タイトルを元に戻そうかな(どうしようかな)」と考えているというお話をさせてください。
 PVがなかなか集まらないにしても、本作のタイトルはやはり、『ようこそ、ナーロッパ劇団へ』であるべきだ、と僕は思っています。

 本当は第4章に入った段階でここを強調しておくべきだったのですが、本作は主人公アレンやその仲間たちである以上に、ナーロッパのお話なんです。
 チート能力持ちのアレンの成長物語として読むよりも、ナーロッパ作品の過去・現在・未来を念頭に置いて読んでもらうことを想定しています。

 決してそれが全てではありませんが、作品を通して、「ナーロッパ作品って割とマジでこんな感じですけど(あるいはこういう要素が抜けてますけど)、いいンスか?」、あるいは逆に「一応、この素材とこの路線でここまではやってみたんですけど、上手くいってます?」といった問題提起、というか考察をしたい。
 だからこそ、戦闘シーンでも魔獣は「グオオオオオ!!」としか鳴かないんです(盛大なセルフネタバレ)。

 もしここで、
「呻き声が、大地を、大気を、森の木々を、ジナンの細い体を震わせる」
「ケモノ特有の悪臭が、鼻から脳天を貫いて、頭蓋で反射して足先まで引っ掻き回してくるようだ」
 などの書き方をしてしまったら、アレンの冒険に臨場感を添えることはできても、他の書き手さんやそのナーロッパ作品に対する問題提起にはなりません。
(もちろん、台詞中心でずっとやってきた作品ですから、地の文で長々と説明するのではなく擬音語を多用する方が、前後の部分とのつながりがスムーズになり、テンポの速さを損ねずに話を進められるという利点・効果を見込んでいる側面もあります。成功しているかは皆さんの判断にお任せしますが。)

 本作のそういったスタンスをきちんと明確にする上で、本作のタイトルは『チートなアレンの異世界生活』ではなく、『ようこそ、ナーロッパ劇団へ』であるべきなんです。
 本作が完結する前に、元に戻さねばなりません。
 そして、もうぼちぼちそのタイミングなのかな、と。
 というわけで、なろう版で第2部が始まる11/8以降のどこかで、一時改題を解除して『ようこそ、ナーロッパ劇団へ』というタイトルを復活させることを考えています。


 ただ、迷っている部分もあります。
 最近なろう版の方にク〇リプ(本当にただ一言「全く面白くない」としか書かれていないコメント)が来ましてね。
「思ったことをそのまま口にするって幼稚園児でもしませんけど、そんなことじゃ学校や社会で苦労しますよ」
「本作を否定したいあなたが具体的な話を全くできないって、『批判の余地がない』と言ってるようなものですよ」
 などと教えてあげるべきだったかもしれませんが、それだと利用価値がなくなりそうだったので、あえて相手を煽る返事を書き、Twitterの弱小アカウントでもそれをネタにしてみました。
 今、様子見をしています。

 よく言われることかもしれませんが、ク〇リプを生産する人たちは、お粗末な言語処理能力に見合わない横柄な物言いをしながらも、実際にはイラついたり疲れたりしているわけではなく、光に群がる羽虫のように、暇を持て余して刺激を求めているだけのようです。
 相手に「文句を言うな」、「批判をするな」と言うときでさえも、何かしら反応が貰えることを期待していて、反論されるとすぐに返事を書いてきますし、うようよと仲間を呼び寄せます(同類でない人も興味を持って来てくださることがありますが)。
 しかし、それと同時に、自分が論破されそうだと、あるいは実際に論破されたと感じると、急に尻込みしたり、謝罪もせず自分の発言を削除したりする小心者ばかりです。

 拙作『ようこそ、ナーロッパ劇団へ』は、その性質上、ナーロッパ作品への批判をやたら毛嫌いするタイプの人々にも読んでもらって騒がれた方が好都合なのですが、このような意味での炎上商法をとる場合、ク〇リプ生産者どものガラスのハートを割らないように、「こいつ相手なら自分でもマウントを取れそうだ」と思わせるラインを狙う必要があります。
 というわけで、彼らと同レベルの煽り方をすれば、同類のク〇リプ生産者たちが面白がって集まってくるのではないか、と見込んだのですが、幸か不幸か、実際にこの数日で評価者とブックマークが増えてしまいました(因果関係はまだ不確かですし、数としてはごくわずかでもありますが)。
 カクヨム版だけタイトルを戻すことも案の1つですが、状況の転がり方によってはまだ色々変わるかもしれません。


 ちなみに、第2部にも戦闘シーンがありますし、魔獣が「グオオオオオ!!」と鳴くシーンもありますが、第1部のそれらに比べると読み応えがあると思います。
 第1部はナーロッパの過去と現在がテーマであり、基本的にテンプレを骨格としていました。
 一方、第2部はナーロッパの未来がテーマであり、わりと大胆にテンプレを外していきますし、戦闘シーンもそういう位置づけのものなので、違った味わいをお楽しみいただけるはずです。


 ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。
 今後とも、私あじさいと、『ようこそ、ナーロッパ劇団へ』をよろしくお願いします。


 『ようこそ、ナーロッパ劇団へ』(『チートなアレンの異世界生活 転生した最強魔道士は怖い者知らずの王道人生を征く』)
 https://kakuyomu.jp/works/1177354054896098954

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