ご無沙汰しております。
この度、長編小説『ようこそ、ナーロッパ劇団へ』の掲載を開始しますので、ご報告させていただきます。
本作は2部構成で、草稿はすでに完結済みですので、滞りなく最後まで掲載できる予定です。
どの作品もそうではあるのですが、特に本作『ようこそ、ナーロッパ劇団へ』は、カクヨムに来てからの皆さんとのつながりによって生まれた作品です。
筆者の小説やエッセイを読んでくださる皆さん、コメントで応援し励ましてくださる皆さん、筆者からの無遠慮な感想コメントに対して親切に対応してくださる皆さんがいなければ、この作品は構想の段階で頓挫していたに違いありません。
本当にありがとうございます。
これからも仲良くしていただけますと幸いです。
本作については注意点が4つほどありますので、ネタバレにならない範囲でそれらを書かせていただきます。
実際に読んでいただければ(あるいは読んでいただかなくても)分かるようなことなので、別に読まなくても大丈夫ですが、問題が起こった後に書いたのではバツが悪いので、先に書くことにした次第です。もし皆さんが本作に怒鳴りつけたくなった場合は、一旦立ち止まってこの注意書きを読み、その後に判断していただけますと幸いです。
1つ目は、本作は拙作『ダームガルス戦記』とは別の作品だということです。
クロスオーバーやスピンオフでないだけでなく、想定する読者層やコンセプト面での特色なども基本的に全く違います。『ダームガルス戦記』の続きをお待ちの方々には、大変申し訳ありません。
本作は執筆の途中、「これを書き上げないことには他の作品はおろか、皆さんの作品にお邪魔して応援コメントを書く気にもなれない」と思わされる作品でした。元々歪んでいた筆者の性格がさらに歪んだのは、この作品のテーマにどっぷり浸かっていたせいです。この作品自体も、見る人によってはかなりの問題作かもしれませんが、この作品を1つの完成品として掲載してしまえば、筆者としてはとりあえず一区切りつけられるかと思っています。つまり、この作品公開後は、ちゃんと未完の作品にも取り組んでいくつもりだということです。
2つ目は、本作にはパロディを多用していますが、パロディ元の作品や作者さんを貶す意図はないということです。
そもそも好きになる余地が全くない作品は思い出したくもないのでパロディもしませんし、名作の価値や作者さんを一直線に非難するようなことを小説でやってもつまらないのは分かっています(それが必要ならエッセイか創作論でやります)し、作品内で別の作品にツッコミが入ったからといってそれを「攻撃」と捉えるべきではないと思いますが、この点ははっきりさせておきたいと思います。
仮の話ですが、何かの小説に「ブラック・ジャックじゃあるまいし、人間を鳥にする手術なんて出来てたまるか!」だとか、「甘ったれるな! ここに青タヌキはいないんだぞ!」などの台詞があったとして、『ブラック・ジャック』や『ドラえもん』、手塚先生やF先生を貶しているという話にはならないでしょう。差別表現や軍国主義にまつわる批判があったとしても、批判の対象となっているのは、どちらかと言えば、作者さんではなく時代や当時の出版業界の方です。
3つ目は、本作に関してはもし応援コメントを頂けても、内容について作者の立場から語ることは控えたいということです。
拙作『ダームガルス戦記』の場合、応援コメントを頂いたらそれにかこつけて解説めいたことを長々と書いていましたが、その理由は、この作品がWeb小説だという事実に伴う固定観念を振り払い、深読みに耐える作品だとアピールしたかったからです。何も考えていないことによる「ご想像にお任せします」ではなく、考えて書いた上での「ご想像にお任せします」だと分かってもらうためには、野暮ではあっても本文からさらに解説を入れる必要があると考えたのです。
しかし、本作『ようこそ、ナーロッパ劇団へ』については、そもそもWeb小説として読まれることを想定して書いているので、解釈は読者の皆さんそれぞれにお任せしたいと思っています。もちろん、何も考えず軽く書いたとか、深読みはしないでほしいなどという意味ではありません。こちらが特定の解釈に誘導するよりも、Web小説を読みにいらした皆さんが、Web小説の読者として本作を読んだときの手触り、それを大切にしてほしいのです。
批判があれば弁明したり、分かりにくいと言われれば解説や修正をしたりすることはあると思いますので、ご指摘は大歓迎なのですが、なるべくなら不用意に語りすぎず、皆さんの想像力を刺激していきたいところです。
4つ目は、本作の置かれた状況によっては、応援コメントを見ない、返信をしないなどの可能性があるということです。
本作は、着目点や解釈によって意味が変わる部分がそれなりにあるのですが、それでもおそらく多くの読者が神経を逆なでされたと感じることでしょう。もし本作が多くの人に読んでいただく幸運に恵まれた場合、悪口や罵倒(批判ではなく)の類を頂戴すると予想されます。その場合、相手が最初からこちらの返信を求めていない可能性が高い、となると話し合いを試みるだけ損なので、返信を書かないことも考えています。
逆に言えば、コメント欄を閉鎖することは今のところ考えていません。こちらにケンカを売ってくるのでなければ、お好きなことを書いていただいて構いません(悪口や罵倒などがカクヨムのガイドラインに違反している場合、放置するとルールの形骸化をさらに進めることになるので、通報や削除などの対策を打ちます)。
以上の注意点は後々になって加筆・修正する場合がありますが、まあ大丈夫でしょう。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。
またどこかでお会いしましょう。