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作品同士がつながっていることについて➁

ヘルニアかもしれない、寝たきりでパソコンをいじる事しかできない鴎です。
さてさて。第二回は『片恋』について語ります。『片恋』は横須賀を舞台に大正10年代をモチーフにした美女鏡子と松永の片思いについての小説です。この『片恋』はやがて松永の手により起こされ、大正12年3月頃に書店・貸本屋に並ぶようになり、若い婦女子の間で大ヒット作品となります。印税でウハウハと思いきや、作者の松永は長いこと溜めていたツケの支払で、手元にはそんなに残らなかったそうです。また、鏡子からのファンレターに大層しょんぼりしていたそうです。
ちなみに『やがみち』の瑠璃子はこの本をふみから渡されています。『悪魔』と『片恋』も関係があります。藤堂鏡子は藤堂蔵人の姉です。姉にだいぶ苦労を掛けていても、雲のように探偵をする男。それが藤堂蔵人。雲のように自由気ままに思い人を慕う鏡子。どちらもそっくりなのかもしれません。

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