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『死神の采配』あとがき

昔、星新一先生の『進化した猿たち』というエッセイを読んでいて、その中の1文に「自殺というのは死神が人違いをした現象かもしれない。だれかが不意に自殺した時、どこかで不治の病人が奇跡的に回復しているのではないだろうか」とありました。それが不謹慎だけど面白いな、と思ってこのお話を書きました。

「死」とは何か、は永遠のテーマというか、謎ですよね。こればっかりは生きている内に納得できる答えにたどり着けないでしょう。だって分かる時には死んでいるわけですから。ムダだと分かっているのについ考えてしまいます。まあでも答えが出なくても大丈夫。いずれ分かることですから。悩むのもそこそこにして楽しく生きていきたいものです。

このお話に出てくる死神達はビジネスライクでドライです。世間ではどうか知りませんが、私の中では神様ってこういうイメージなんです。神様にとっては蟻も人間も同じ。神の采配で人間が死のうが悲惨な目に遭おうが、神様にとっては歩いてたらありんこ踏んだくらいの感覚なんじゃないかって思うんです。ある意味博愛主義ですね。

ビジネスライクな死神、ていう設定は結構気に入っているので続編書こうかなーと思ってるんですが、150%暗くてグロい内容になるから、読んでくれる人少なそう…て心配しています。私は怖い話とかグロい話大好きな悪趣味人間なのですが、それもいい加減にしないと色んな人に見放されそうな気がして、続編は置いといて次はもう少し爽やかな話にしようかと考えています。

物語の初っぱなから若者が自殺するような話を書いてすみません。次は期待してるよ、て方もそうでない方も、読んでくれると嬉しいです。

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