https://kakuyomu.jp/works/16817330654752080714/episodes/16817330655832952133↑
賢いヒロインコンテストの期限から、4/19に完結予定となります。物語も最後のエピソードへ突入しているので、賢い(はず!)シャルのご活躍、是非ご一読を……
……ところでとっくに完結してるコンテスト参加作品も結構見かけるのですが、ギリギリまで修正とかしないのでしょうか? 早く終わらせてもなにかに有利とかはないと思うのですが……
あとランキング上位作でもレギュレーション違反がそこそこありますね。参加作、1000は行きそうな勢いですが、残るやつどれぐらいあるのでしょうか?
――さてここからは、異世界で単位統一に向けて奔走するシャルの物語の中で、少し補足というか背景的なところを。※ネタバレ注意!
「定時法」と「不定時法」という言葉があります。
ざっくり言うと、時間単位が一年の間で伸び縮みするのが「不定時法」、一年間いつでも時間単位が変わらないのが「定時法」です。
そして歴史的には、「不定時法」から「定時法」へ、文明の進歩とともに歩んでいっています。(ちなみに今年は日本の定時法導入150周年です。だからといってこの物語を考えたわけではありませんが)
なぜ不定時法が(どの古代世界でも)採用されていたのかといえば、その基準が日の出と日の入りだったからにほかなりません。だって一番わかりやすい時間の目安ですから。昼と夜をそれぞれ何等分かして、時間の単位としていたのです。
とはいえ一日ごとに一時間が伸び縮みするのは不便極まりないので、一日を正確に何等分かした定時法も古代から使われていました。しかしそれをやるには正確な時計が必要不可欠。
……大雑把な日時計と水時計しかない従来のフランベネイル王国では、まあまず無理な話でしょう。
なお、シャルがやっている「日時計の棒を地面と垂直にするのではなく、太陽の動きに合わせて傾ける」は、1371年に発明されたアイデアだそうです。5000年以上にわたる時計の歴史から考えると、意外と最近……?
とはいえ、時計の精度が上がっても、人々が慣れ親しんだ不定時法からの脱却は時間がかかりました。それこそ日本で言えば、江戸時代までは庶民は不定時法を使っていたのです。天文や暦法では正確な定時法、日常生活では不定時法。「丑の刻参り」とか、「丑三つ時」とか、「正午」という言い方はその当時からの名残です。
もう一つ、作中で少し解説がある日時計の原理ですが、インターネットで検索すると図入りのわかりやすいものがもっとたくさん見つかるので、そちらを参考にするといいでしょう。某進研なやつの解説サイトとか、意外と大人でも満足できますよ。
というか、シャルだって転生前は、特段天才でもない、普通の理系大学生です。使ってる知識もものすごく高度なやつではありません。――とはいえ、そういう知識をすぐ引き出してとっさに使えるというのが、シャルの一番の「賢さ」なのかもしれませんが。
そういうわけで、物語の行方をお楽しみに!