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徳川家康と儒学

拙著「鵺の哭く城」の作中でも触れたように関ヶ原以後、徳川家康は乱れた戦国の世を正そうと儒学を用いた国作りを志されました。

そして徳川家康は自らの子ほどに歳の離れた儒学者 藤原惺窩先生に教えを請い、江戸幕府への士官を要望するなど儒学に重きを置いた国作りを具体的に進めていかれます。結果、藤原惺窩先生は江戸幕府への士官を辞退されますが、その弟子に当たる林羅山が幕府に従事したことは歴史の教科書で知る方も多いかもしれません。

徳川家康亡き後もその志は継承され、江戸幕府が儒学振興を目的に建立した湯島聖堂(東京都文京区)では現代も今なお儒学講座が開かれていると申します。

そして儒学に導かれた御縁は海を越え、同じく孔子様の教えに学ばれる台湾の皆様から1975年に大きな孔子像が湯島聖堂に寄贈されていました。それは礼と和を重んじた先人達の願いを正しく理解し人知れず為された文化交流でした。

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