車椅子の少女は決心する。姉と思われてもいい、わたしの想いを伝えたい。届くはずのなかった想いが手紙という形で彼のもとに届いた。
車椅子の少女には、ずっと想いを寄せる男性がいた。
何度も書いたラブレター。その度にゴミ箱に消えた。
想いは叶わない。だから、諦めようと思った。
彼に告白してはいけない。
真実を知ってしまえば、振られてしまう。
何度も諦めた。諦めたのに、諦めきれない。
クリスマスも近づいたある日、わたしが隠し撮りしたスマホの写真を、姉に見られた。
「嘘! あなた彼のことが好きなの?」
誤魔化そうと思った。姉はわたしと違い可愛いくて輝いていた。いや、そうじゃない、そうじゃないはずなのだ。姉が可愛ければわたしも可愛いはず。
でも、姉は可愛かった。
わたしは、可愛くはない。
それに、わたしは車椅子なのだ。
事実を知ったら彼をガッカリさせてしまう。
だから、諦めていたのに……。
「ね、わたしが手伝ってあげようか?」
この提案が大きくわたしを動かす。繋がるはずのなかったわたしと彼を繋げてしまう。
一通の偽りの手紙が、彼に届いた。彼は迷うことなく、返事を返す。
それは、わたしに対してではなくて、姉に対する想いだった。
少し修正しました。
こちらで紹介文いきます。
よろしくお願いします。