「浮気のボーダーラインってなんだと思う?」
物憂つげな表情を浮かべた輝夜はそう蒼唯に尋ねる。しかしそもそも聞く相手を間違えていた。
「浮き輪です? そんなの可愛くて水に浮くかどうかじゃねーです?」
「浮き輪じゃなくてう・わ・き!」
「あー、そっちかです」
「そっちしかないでしょ! そもそも浮き輪の境界線気にする人いないし、浮き輪の議論にまで可愛い持ち込まないでよ!」
「そうです? シャチのフロートみたいな可愛い系統を含めるかは議論の余地があるです。だから可愛くないただの板は浮き輪じゃねーですから安心するです」
「フロートボードが浮き輪に入れられないか心配だなぁなんて私言ったかな? 言ってないよね!」
ふと浮き輪過激派について考えていた時に思い付いた小話