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『日本武尊吾妻鑑(やまとたけるのみことあずまかがみ)』

贋作と題するからには、オリジナルがあります。
近松門左衛門作の浄瑠璃で、五段からなる時代物です。

とりあえず、どんな話なのか、ちょっと語ってみようと思います。

主人公は、神賢姫(かみかしひめ)。景行天皇の姫宮です。
すごい美少女なので、朝敵である筑紫の八十梟帥(やそのたける)と坂東の外浜忍熊(そとはまのおしくま)が、それぞれ使者を遣わし、嫁にくれといってきます。

そこで武官の吉備武彦(きびのたけひこ)は、使者同士を馬で競わせ、勝った梟帥の方に姫の輿入れが決定。

姫は、武彦の弟妹である国彦(くにひこ)、敷妙(しきたえ)を伴い、梟帥征伐のため九州へ下ることに。

この敷妙ちゃんが、すっごくいいんですよ。
彼女は女である姫を、一途に恋慕っているのです。

最初、簡単なあらすじを読んだとき、百合物かと思いましたが、それは大きな勘違い。
だって姫は、訳あって女装している、男の娘だったのですから。

姫も敷妙のことが好きで、そんなふたりの初々しいやり取りがとっても微笑ましくて、大好きです。

しかし、敷妙は、姫と入れ替わって、梟帥を討とうと近付き、国彦共々殺されてしまいます。

その後、姫は勇力で梟帥を屈服させ、梟帥は姫に日本武尊の名を奉って退治されます。

それが、二段までのお話。続きは近松全集でお読み下さい。
近松作品の中でもマイナーなのか、小さな図書館にはあまり置いてないかもしれませんが、探せばどこかでみつかるでしょう。

別にオススメはしないです。正直、読み難かったし。
とかいったら、近松先生に怒られてしまいそうですね。

贋作の方は難しくないので、よろしかったらどうぞ。
オリジナルとは、似ても似つかぬお話ですが。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054882496358/episodes/1177354054882496830


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