「黒鶴」と呼ばれる存在の要素を統合した最終的なまとめである。黒鶴は、前世からの制約を超え、圧倒的な自然操作能力を手中に収め、リーディス軍の大型魔導兵装をはるかに凌駕する力を発揮する。火・水・風・土、そして雷や熱制御まで組み合わせることで、黒鶴はまさに「世界の理」を自在に組み替える領域へと至る。
【黒鶴の基本的特徴】
場裏（じょうり）と呼ばれる領域
かつては直径100メートル程度だった領域支配が、現在では直径1キロメートルに及ぶ。
自然現象の極大化・再編：火・水・風・土を基盤にあらゆる自然現象を呼び起こし、自在に拡張、変質させる。
全力全開時の力
リーディス軍の巨大魔導兵装や4大属性魔術をはるかに凌駕し、膨大な規模と精密な制御を同時に実現。
【各属性の特徴と黒鶴による上位操作】
黒鶴は、4属性（火・水・風・土）の魔力操作を、単なる自然現象拡大の枠を超えた「自在な環境エンジニアリング」へと昇華させる。また、雷などの派生現象も複合的に組み込み、圧倒的な戦術幅を獲得する。これはマウザーグレイルに蓄積された戦闘経験に基づくサポートであり、デルワーズの遺産でもある。
■火属性（熱制御）
本質は熱の操作
ただ炎を生み出すだけでなく、熱エネルギーそのものを自在に操る。
加熱・冷却双方向性
周囲を灼熱地獄に変えるばかりか、逆に熱を奪い凍えさせることも可能。
他属性との相性
水を加熱して蒸気化→視界妨害、雷誘発
冷却して水を氷結化→地形を変え、敵の足場を奪う
温度差で風を操り、気圧差から台風・竜巻を自在発生
地中を加熱・冷却し、岩盤を溶解または凍結して地形変化
■水属性（大規模水操作）
水源利用：場裏内の水分や近隣水源を集約、巨大な水塊を生成
相転移自由：水蒸気化、氷結化との連動で攻防に応用
火属性との併用で水蒸気爆発、土との併用で泥沼化など複合効果多数
■風属性（気流・気圧差制御）
台風規模を超越：1キロ級の領域で超大型旋風、突風、防風壁など自在
熱操作で気圧差を強化：温度差から生じる猛烈な風を任意発生
拘束や防御も可能：トルネード・バインドで敵を封じ、ブラスト・シールドで味方を守る
■土属性（地形・地質変化）
大地を意のままに亀裂、岩柱、砂塵嵐、泥沼化など、地形操作を大規模実施
他属性との融合
土＋水：ぬかるみ、泥流
土＋火：溶岩流、凍結地帯
土＋風・雷：導電経路を仕込み雷撃誘導など、戦術の多彩さ向上
■雷など派生現象
間接的な雷誘発：風・水・熱操作で積乱雲を形成し、帯電環境を創出
精密誘導
土属性で地面の導電性を操作し、稲妻を狙い撃ち
複合的自然災害：炎嵐、泥と稲妻のコンボ、超高熱＋雷など、人智を超えた攻撃
【圧縮・解放技術】
黒鶴は自然エネルギーを圧縮し、任意のタイミングで解き放つことが可能。これにより、膨大な熱エネルギーや水圧、風圧、土塊、さらに雷エネルギーを一点に集約し、一気に放出する必殺攻撃が行える。
圧縮による蓄積ダメージと、解放による瞬発的カタストロフは、敵の防衛策を困難にし、完全な戦場支配を実現する。
【総合戦略性と無数のコンビネーション】
火＋水＋風＋土＋雷など、任意の組み合わせが可能。
熱を奪い氷結地獄を作り出した後、風でその氷塊を飛ばす攻撃など、一見あり得ぬ気象・地質現象の連続発生。
敵は自然災害の応用では太刀打ちできず、戦術的な対応策はほぼ封じられる。
黒鶴は、かつて限界100メートル級の支配領域に限られた前世とは異なり、今や直径1キロメートルの広大な「場裏」を掌中に収め、火・水・風・土属性魔術を極点まで洗練・組み合わせ、さらには熱制御による加熱・冷却や、派生的な雷現象までも自在に操る。
圧縮・解放、要素の複合により、黒鶴は実質的に「自然法則をねじ曲げ、自在に環境を再構築する」存在へと至っている。リーディス軍の大型魔導兵装をはるかに凌駕し、敵にとっては絶望的な天変地異の化身として、黒鶴の名は畏怖と絶望をもって囁かれるだろう。
ただし、それすら通用しない相手が現れることになる。