ステイホーム(挨拶)
パラ農です。
途中休載挟みましたが今月の掲載もantiquaでした。毎度のことながら応援いただきありがとうございます。今後も美琴さんにはどんどん恥をかいていただこうと思っている所存です。
ので恒例のあとがきをお送りします。
■antiqua ~琥珀色恋愛遊戯~
本作では(というか《誰が聖夜に笑うのか》からほぼ全作品)、実在のロケーションを使用しています。作品のリアリティを出すためではなく、実在の場所使えば情景描写サボれるじゃんという浅はかな理由です。関東近郊にお住まいの方しか共感できないのはどうなのよって感じですけど。
ということで今回は「どこ住み?LINEやってる?」というロケーションの話を中心に相変わらず誰得なあとがきをお送りしたいと思います。いやロケーションて。ステイホームだっつってんだろって話ですが。
◆黒須美琴
現住所は世田谷区経堂にあるシャンディ宅。
だが、住民票はまだ移していないので、週2程度で町田市の自宅アパートに郵便物などを取りに戻っている。町田を選んだのは「住所欄に東京と書きたかったから」という理由。就職したての美琴は、今以上に背伸びしていたのだった。
勤務先の下町工場《明治文具》は湯島。町田からは小田急線・メトロ千代田線で乗り換え1回。以前は片道1時間かけて通勤していた。現在はその半分程度。
実家は横浜・相鉄線天王町近くの戸建。大学在学中も自宅から通学していたし、自室にはしょっちゅう琴音が甘えにきていたので、ひとり暮らしに強く憧れていたようす。
◆シャンディ
現住所は世田谷区経堂。ひとり暮らしには広すぎる2LDKのマンション。美琴と同棲中だが生活サイクルが違うため、ふたりの逢瀬はもっぱら《アンティッカ》のカウンター越しで行われる。
現住所以外の情報は不明。戸籍すらないのかもしれないと美琴は一時疑っていたが、住所と顔写真以外を隠した運転免許証を見せてもらって溜飲を下げた。「未成年扱いされるとお酒を売ってもらえないので」とのこと。年齢確認用らしい。ちなみに原付免許。
勤務先のガールズバー《アンティッカ》は六本木のはずれ。六本木と赤坂のちょうど中間地点くらいにある雑居ビルの3階。元からあったオーセンティックバーを居抜きで借りているため、内装をほとんど弄っていないとはシャンディ曰く。
その他は不明。美琴のリサーチ力に期待。
◆白井凛子
現住所は足立区北千住。北千住に起居した理由は、本業の明治文具と、副業だった上野発の派遣型レズ風俗店《アロマティック》双方にアクセスしやすいから。副業の方が遙かに稼げていたのは会社には秘密。事務・経理のスキルは高いので、年末調整でうまくごまかしている。
実家は静岡県浜松市。給食で出た三ヶ日みかんを腐らせて、オレンジの匂いが嫌いになってしまった。みかんの名産地浜松は至るところみかんまみれで、しかもご当地グルメは浜松餃子。嗅覚鋭い凛子にとって、故郷の浜松は阿鼻叫喚の地獄絵図なのだった。そのためか、両親と不仲ではないもののしばらく実家には帰っていない。ちなみに3歳離れた兄がいて最近姪っ子が生まれたが、凛子おばさんと呼ばれるとマジギレする。
◆黒須琴音
現住所は横浜みなとみらいのタワマンの中層階。姉の美琴とは真逆で、上げ膳据え膳の実家暮らし希望だった琴音だが、所属事務所《アンブッシュ》から防犯のためと説明され渋々ひとり暮らし中。なお所属事務所は中目黒にあるが、ほとんど事務所には出向かない。ドアトゥドアで現場入りするスターの特権を欲しいままにしている。
実家では、自分の部屋があるのに美琴の部屋に入り浸っていた。4歳年上で容姿も似ているとあって、勉強を教わったり服を借りたり相談にのってもらったりと、相当に姉に甘えていたようす。「昔はナマイキ可愛かった、今ではナマイキそのものだけど」とは美琴曰く。
◆柳瀬早苗
現住所は川崎・武蔵小杉。メゾネットタイプの2LDKで董子と新婚生活のただ中にある。勤務先の《日比谷商事》は新橋に本社を構える日比谷グループの総本山。権謀術数うごめく伏魔殿でも物怖じしない、八面六臂の大暴れを日夜繰り広げている。だって職場で恨まれるよりヤバいことしてるから。それは当然秘密だし本作では触れません。幸あれ。
実家は大阪府高槻市、日比谷とは無関係のサラリーマン世帯。今はなき奈良ドリームランドへ家族と行って、初デートはHEPFIVEの観覧車だった生まれも育ちも大阪の女である。たこ焼きとお好み焼きだけは董子より上手。関西弁はいっさい封印しているが、東京に魂を売ってはいない。早苗のパスケースの中身は未だにICOCAだ。
◆柳瀬董子
現住所は早苗と同じ。いろいろあって《日比谷商事》を辞めた現在は専業主婦をしている。早苗には欠片も備わっていないコミュ力で、ご近所さんとの関係は良好。とにかく愚痴を聞いてほしいご近所さん達にとって、黙って聞いてくれる董子はよき相談相手。実際は、愚痴から人間関係を妄想して愉しんでいるだけだが。董子がいちばん好きな愚痴は、ママ友同士のいざこざである。
実家はニューヨーク。つまり帰国子女。とはいえ両親ともに日本人、日本食と日本文化で育ち、日本人学校で学び日本人街に暮らしていたため、さほど帰国子女らしいズレたエピソードはない。人目も憚らず奥さんを愛するオープンな性質はアメリカ譲り。ちなみに父親の同僚は村瀬美緒。美緒の一人娘、村瀬詩織にはぜひ一度会って《手ほどき》をしたいと思っている。
◆青海椎菜
◆赤澤来瞳
まだナイショ
以上、今月も誰得のコーナーでした。
あ、忘れてた。
◆広尾あゆる
百合マルシェ《オトナ保育園》より。派遣型レズ風俗店《アロマティック》と、成人女性専用保育園《オトナ保育園》、カフェ、個室マッサージ(健全)を経営する起業家、22歳独身。彼女なし。
凛子とは《アロマティック》創業以来の付き合いで、勝手知ったる仲。20人程度のキャストを抱える《アロマティック》でナンバーワンだったのが凛子、ナンバーツーがあゆるである。夕方は《オトナ保育園》で園長先生、夜は《アロマティック》のキャスト、昼間は4店舗の経営者として、迷えるお客様を癒やすことに生涯を賭している。
なお、《オトナ保育園》のナンバーワン保母さんは現在、上埜絢。「天職を見つけました!」とは本人曰く。
それと、twitter垢に自作・黒須美琴イラストを掲載しています。ご興味がある方は、怖い物見たさでアクセスをどうぞ。