いつもの通勤途中、突如として周囲の人が消えた。 動揺する僕がそこで遭遇したのは人ではなく、「人」だった。 自分がおかしくなってしまったのか、それともここは異世界なのか、もしかした…

闇鍋に、何を入れますか？ 鍋を囲む面々が周囲を見回し怪しい笑みを浮かべながら思い思いの具材をぶち込んだ鍋を前に照明を消し、構えた箸でそっと触れたそれを口の中に含んだ時、どんな食感…

現代を舞台に妖怪をモチーフに紡いだ短編集です。 広義での「怪談」というくくりにしていますが、ほのぼのとした物語も少なくないです……というか、怖さ以外の感情を丁寧に描いた物語が増え…

いただいた「お題」にて一話完結で書いた短編詰め合わせ。 ※ お題に「＊」がついているものは、怖い以外の要素強めとなっております。 【お題のほとんどは】 ・mixi の「THE 怖…

私は本屋が嫌いだった。読書は好きなのに。その理由はあいつらのせい。

夕暮れに出会ったあれは、いったい何だったのだろうか。

ニンゲンとお別れしたぬいぐるみは、忘れられたくにへと行く。 そこは、心を失い固くなったぬいぐるみたちの体で作られた場所。 ひとりのぬいぐるみは、自らの意思でその忘れられたくにへと…

千世は昼ごはんの時間が憂鬱だった。 それはまたあの「ぐちゃぐちゃ」が始まるから。

書いた自分でもどうかしていると思いました。

人類の存続をかけてスロットを引く男。 目の前に７７７が揃ったとき、男は「くそったれ！」と悪態をついた。 どうしてそんな状況になったのか――それはそもそもネガティブな人たちを助けよ…

和洋問わず昔話や童話をモチーフにした各話完結の短編集。大ジャンルはホラーを選ばざるを得ませんでしたが気持ちは「怪談」です。ということで怖い話のみならず奇妙な話もあったりします。 …

X(旧twitter)にてハッシュタグ「#呟怖」をつけて投稿している136文字怪談作品をまとめたものになります。 お題の大半はいただいたお題です。 霊や妖怪、名前もないナニカ、田…

僕は中学生のときに人の未来が見える能力に目覚めた――と思っていた。能力のそれまでのルールとは異なる現象に出会ったあの時までは。その新現象の解釈を受け入れるとなると、それはそれで認…

その街には人ならざる者たちが居た。その者たちがそこで成そうとしている大きなことに、人間は誰一人として気づいていなかった。

家族は私に対して何か秘密を抱えている。 学校の皆――クラスメイトや先生たちも、私に対して何か秘密を抱えている。 時にはあからさまに不自然な態度を取るくせに、彼らは私が気付いていな…

20XX年、突如として人類を襲った謎の奇病。あまりにも理不尽なカウントダウンに挑み続ける人類の未来とは……

ショウは戦っていた。商店街の立ち退きをかけて。 料理を食べたときの衝撃が実際のダメージとなるクック・ファイトで、クック・キング率いる四天王に対し、たった一人で立ち向かう小学生クッ…

内見に来てからケンカし始める夫婦。 そのケンカの理由とは……。

家の中にいつの間にか現れる奇妙な白い箱。中に何かが入っているようで、だけど開け方がわからない箱。やがてパズルのように綺麗に組み合わせられることがわかった。 気持ち悪さは日々増して…

きっと帰ってこられるという「お守り」を手に入れるための儀式を、必死に紐解く僕には叶えたい想いがあった。

俺が働く居酒屋には宇宙人が訪れる。それはここが、宇宙人が地球に慣れるための訓練施設に併設されているから。俺がそこで働くのも、仕事終わりに宇宙人街をうろつくのにも理由があった。

一人の少女が、母の肖像画を指先で見ている。 彼女は事故で視力を失いはしたが、彼女自身、とてもカラフルな世界の中に生きていた。 あの日、までは。

唯一の理解者である幼馴染みから、ある日めがねを勧められた。しかし俺にはそのめがねをつけられない理由があった。 泣いて走り去る幼馴染み。そしてそれが街全体を巻き込んだ大事件の幕開け…