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フェイ再登場

第七章「黒龍野会戦」の第二話「アスカ邸」をアップしました。

ノルド地方の特殊性を説明するのに、アスカとの再会を利用した話です。
とは言え、フェイの元気な姿や、エマ女史の愛情など、アスカ家の人びとを描くのはとても楽しく、あっと言う間に書き上げた記憶があります。

メイドさんは基本住み込みで働きます。大部分は結婚することで辞めていきますが、一部の人は独身のままキャリアアップ(家令になる)を目指すことがあります。
エマ女史もその口で、とある貴族の家にメイドとして勤めたことをきっかけに、家令を目指すようになりました(二十代後半の頃)。彼女は自腹で家庭教師に付き、知識や教養を学んだという努力家です。
三十代半ばで、あまり身分の高くない貴族の家で家令となり、十年ほどその家を取り仕切ってきました。

ところが、その家の当主が事故で亡くなり、奥様は実家に帰ってしまします。後継ぎのいない家だったので、そのまま断絶し、アスカはどこかの貴族家の家令になろうと就職活動をしていました。
ただ、メイドと違って家令の職には簡単に空きが見つかりません。

そんなところにアスカ家の募集を聞き、始めは「腰かけ」のつもりで応募したのです。
しかし朴訥・寡黙・真面目でありながら、家事能力が皆無のアスカに仕えるうちに、エマ女史はアスカを娘のように愛するようになり、そのまま家令を務め続け八年になります。

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