• に登録
  • 異世界ファンタジー
  • SF

Fの救世主 後語り(終)

Fの救世主の後語りの続きです。
後語りをしたいがために、いろいろ書いては完結させている部分もあります。
ここではどうでもいい裏設定とか、ちょっと言っておきたいこととか、いろいろ書いておこうと思います。
興味ないよって人は無視してやってください。
その前に今後の予定ですが、ちょっとの間お休みします。
何作か書いている途中のものがあるので、それを書き上げたらまた投稿します。
次回作はダークファンタジーになる予定です。




篤黒勇悟(向日衛)
Fの救世主というタイトルとムコウ・マモルという仮名は前々から考えていたんですが、本名は全然決めていませんでした。
能力が無効化から無力化になるのは予定どおりですが、プロットでは危険な実験を何度も受けさせられたり、能力を危険視されて海底に沈められたり、もっと大変な目にあうはずでした。
能力の方もそれを乗り越えられるぐらいなので、もっとトンデモになるはずでした。
和食派でお米のご飯を食べないと調子が出ないタイプ。

上澤珠樹
本編のプロットの段階ではF機関の研究員でした。
これは刑部ケイジの物語と関連しているからですね。
あだ名は「ジュジュ」。
暇が嫌いで、少々落ち着きがない。
趣味は落書き、かわいいものが好き。
研究所にいるフォビアの能力をもじった名前の考案者は彼女。

吉谷姉妹
吉谷商店の姉妹。
刑部ケイジの物語では、姉のアンナはケイジの出張につき合って、いろいろなものを売りつけていました。
「何でも揃う」吉谷商店。
妹の名前はエリ、時々姉に代わって出張販売しています。

F機関とC機関
F機関はプロット以前の過去作からあった組織ですが、C機関は本編を書く際に新しく考えた組織です。
Cは超能力のC。

富士所長
本編のプロット以前からの登場人物。
不死鳥の富士。
火傷を負って回復する際に体細胞が若返る特異体質。
焼かれなければ普通に死にますし、焼きすぎても死にます。

超命寺会長
本編からの登場人物。
彼がP3から離れていたのは事実ですが、まだ計画の立案者として情報を入手できる立場にはありました。
エンピリアンとP3関係者との接触は、本編の二年前から。
エンピリアンを国内に引き入れたのは超命寺ではないのですが、当初は反対もせず静観していました。
エンピリアンがP3を担当する官僚の頭を越えて、直に政治家と接触している事実に気づき、強く反対したために本格的にP3から外されたというのが真相です。

フォビアの人達
弦木・沙島・兎狩・瀬峨の四人はトラウマに由来する超能力の話(相田遼一や刑部ケイジの物語とも違う)の登場人物。
その時の名前はそれぞれ「刃・佐藤・尖・瀬賀」。
単純な戦闘能力では弦木が一番強いという設定です。
他にも「密封された物を爆発させる能力者」とか「赤い物を熱く、青い物を冷たくする能力者」とか、いろいろいました。
天衣・初堂・復元・平家・州道の五人は初期プロットから存在していた人物。
天衣と州道は恐怖症に由来する超能力の話(主人公はジャーナリスト)の登場人物。
つまり……Fの救世主は少なくとも四つの物語を混ぜたものだということです。

多倶知選証(生駒カルト、転校生)
P3の被害者にして、いじめ事件の加害者。
篤黒勇悟の親友だった中椎アキラの死は、彼の洗脳のフォビアによるものです。
彼が学校を卒業するに当たって、後々問題にならないように殺したというのが、中椎アキラの死の真相です。
P3の被害者でありながら、自分もP3を利用して政界に近づくつもりで、超能力解放運動に加わっていました。
しかし、後にエンピリアンの存在に気づいて、解放運動が捨てられようとしていることを察し、制定者を始末して鞍替えしようとします。
ところが公安に能力と人格を危険視されて、抹殺されました。
蜘蛛女の州道も、多倶知との関係を疑われ、P3と解放運動の関係が明るみにならないように、計画的に殺されています。

日富懐香
F機関で最も恐ろしい超能力者の一人。
触れた人の心を読むだけでなく、過去まで読み取れるサイコメトリストでもあります。
上澤珠樹・日富懐香と、もう一人「エレ」という女性三人が、刑部ケイジの物語におけるF機関の主要人物でした。

初堂一理
F機関で最も恐ろしい超能力者の一人。
物理的な距離を無視して、自分が関心を持った男性を不幸にさせる能力を持っています。
かなり惚れっぽい性格で、ちょっと優しくされるとすぐ人を好きになりますが、能力のために自己嫌悪に陥るという悪循環を繰り返しています。
プロットでは不死身の復元といい感じになる予定でしたが、「Fの救世主」は篤黒勇悟の一人称視点なので、彼が見ていない場面は描かないということで没に。

不死同盟
全員で二十人ぐらいいます。
結成は明治時代から。
大きく分けて、明治組と昭和組があります。

幾草千十兩
幾草家は隔世遺伝で何代かに一人、長寿の子が生まれる家です。
それ以外は全く普通の人間。
父親は千一両。
初代は一兩、二代目は十兩、他に百両や千両もいます。

久遠経時
今でこそ久遠グループの会長ですが、明治になるまで山にこもって暮らしていました。
久遠と名乗るようになったのも明治以降です。
経時(たつとき)は貴きと通じて、公家の生まれですが、それらしい体験もせず没落しています。
生まれは少なくとも鎌倉時代よりは後で、江戸時代よりは前。
あだ名は「タッキー」。
足利からは(時代レベルで)年代が近く、平民でもないために、一方的な親近感を持たれています。
本人はタッキーと呼ばれるのは、あまり好きではありません。

鳳仙花
戦時中の物語「海を渡る白兎隊」の登場人物。
ホウセンカ。
婚約者の鈴風誠司郎が太平洋戦争中に南方で死亡。
鳳伯爵家も没落し、その絶望から戦後に不死になった人物です。
精神が壊れていて、感情が死んでいます。

近重慶司
元の名前は刑部ケイジ。
警部刑事。
ありがちな名前かなと思って変えました。
一条府道銀閣寺真司は過去の活躍から足利に与えられた名前。
本人は偽名にはちょうどいいと思っていますが、自分からは名乗りたくないとも思っています。
当の足利は「銀閣」と呼びます。

マテオ牧師
本編のプロットの段階ではアメリカが用意した26人の信仰兵器の一人でした。
年齢も主人公と同年代で、もっと若いはずでした。
さすがに26人は多すぎるので、その設定は全部なかったことに。
信仰兵器の設定も捨てて、その役割の一部は黙示録の使徒に引き継がれました。

ストーンショルダラー
石を背負う者。
元は26人の信仰兵器の一人。
本編ではイエローストーン国立公園の熱泉に落ちましたが、生きています。

エンピリアン
本編の大ボス的な団体ですが、プロットにはありませんでした。
初期プロットでは26人の信仰兵器が最後の敵でした。
P3も解決しないといけないし、裏の黒幕みたいなのも用意しないといけないし……と考えた上で登場させた団体です。
全能の神を目指していたものの、全知の獲得に失敗したので、地上に天国を創ることに目的を切り替えました。
突き詰めるとエンピリアンは全員、自分たちの精神の安らぎを得ることが目的だっただけです。
それはモーニングスター博士も例外ではありませんでした。
本質は目の前の恐怖と不安から逃れたかっただけなのです。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する