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はにゅん……

(えーと、これを……こうして……。はにゅん……)
「──って、もう始まってるじゃないですか! 初めましての方は初めまして、前回お会いした方は……えーと……こ、こんにちは! 中央軍事学院高等部1学年大隊第2中隊の多賀城ほのかです。前回は、エマ先輩とかおんさんに来てもらいましたね。で、今回は──」
「おいらでいっ!」
「はにゅーーぅぅぅぅんっ!!!! って、アレクセイさん、驚かさないでくださいよぉ」
「へへへ。始まりが肝心よ。おいらは、深川の除染屋で国府田アレクセイってモンだ。まあ、名前だけでも覚えて帰っておくんなよ」
 で──
「この『ソニック・ブレイド』って小説は、そらもう、滅法おもしれぇんだ。夏彦って言う、おいらやほのかのべらぼうに強ぇダチが、悪党どもをちぎっては投げ、折り畳んでは投げ、胸のすくような大活躍よ! こんなおもしれぇ話は、中々お目にかかれねぇぜ」
「えーと……そんな内容のお話じゃないような……」
「なぁに言ってるんでぇ、ほのか。カクヨムさんの他の小説を見てごらんなよ。『チート』だの『最強勇者』だの、大べらぼうな連中が目白押しだぜ。ちょいとばっかし、話を盛ったところでバチは当たるめえよ」
「はぁ……」
「な? だから、おめえさんも、もう少しばっかりだな──」
「なぁぁぁぁに、言ってるんだい!!!! このスカポンタンはぁ!!」
「げぇぇぇっ!!!! タ、タチアナ!!!」
「お兄ちゃんが適当な事ばっかり言ってるから、ほのかさん困ってるじゃないのさ! だいたい、お兄ちゃんは──」
「おーい、セルゲイ。ねーちゃんをなんとかしてくれぃ」
「にーちゃん、ごめんよー」
「兄がご迷惑をお掛けしています。国府田アレクセイの妹の国府田タチアナと弟の国府田セルゲイと申します。不束な兄ですが、どうぞよろしくお願いいたします」
 じゃあ、ほのかさん──
「このアンポンタンは、あたいが連れて帰りますね」
「イテテ!! タチアナ、耳がちぎれっちまう!」
「タチアナさん、アレクセイさん、その前に──」
 せ~のっ!
「「「小説『ソニック・ブレイド』をよろしくお願いしまーすっ!」」」
「しま~す」

(はにゅ~~~ん! セルゲイくん、かわいい~っ!!!)
(ほのか、おいらも──イテテテッ!)
(お兄ちゃんは、あたいと帰るのっ!)

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