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恋は秋菊の香り、終わり。

 夏の間に終わらせるはずが、秋の終わりに書き終えました。お付き合いいただいた皆さま方、ありがとうございます。

 コメディというには極めてしっとりし、主人公がセンターに立たなかった反省点も踏まえ、肩の荷がひとつおりました。次に閑話、そして冬の話を書いたらこのシリーズは終わりです。

 春、夏と一歩後ろに立ってた委員長、韓無忌をセンターに置くのは自分としても冒険のような部分が強く、お読みいただいた方を置いてけぼりにしてしまったかもしれないという怖さがあります。

 まあついていってたよ、韓無忌のキャラも辛気臭いけど悪くなかったよ、というお方がおられますように、と願うばかりです。

 韓無忌が恋をして女の首を締めて終わる、は決めてました。晋女に関してはもう少しかわいそうなオチの予定でしたが、彼女は私が思っていたより繊細で幼稚でしたので、自ら人の世界を捨ててしまいました。キャラというのは勝手に動きますね。

 作中、韓無忌が完全に隠遁したような演出にしてますが、史書では違います。

 韓無忌は弟に譲ることを申し出ますが、それに感銘を受けた時の晋公周により、公族大夫の束ねる職に任じられます。大臣候補の教育係になったのではないか? と私は思ってまして、そのあたりから委員長的なお兄さんキャラとなりました。

 韓無忌が史書にいるのは、この弟に譲る逸話しかありません。疾病が眼病だというのも私の捏造です。

 父の引退に合わせて己の進退を願い出るというのは、そうでもしないと嗣子をやめられなかった、という着想で今回の話のオチを書きました。

 女に愛を乞いながらも相手からは受けず、しかし捨てられず身勝手な成就に至る生真面目な青年。士匄はそれも恋の形だと祝い、趙武はそれが恋などとわからない。コメディというには辛気臭いので、次はもう少し冒険活劇をめざしたいところです。

 気づけばカクヨムコン直前です。せっかくのお祭りですので、合わせて続きを更新していきたい所存。

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 ところでこの話はエンタメ部門エントリーなのかキャラ文芸エントリーなのか悩みどころ。歴史と言うには、歴史的事件と縁遠すぎる。

 大人の女性が好むものかはわからんのですけど、キャラ文芸でエントリーしてもいいものか。識者の意見を求めたい。お願い申し上げます。

2件のコメント

  • ついていけてたか(理解できてたか)……は自己を過大評価して言っても自信ないですが、“委員長”韓無忌兄貴のキャラは好きです。最後に菊女の首を絞めて終わる、「業が深いよアンタ」と賞賛したくなるところまで含めて。
    しかし趙武ェ……。耳年増にもほどがあるw
    あと郤至が個人的癒し枠でしたw
  • コメントありがとうございます!
    韓無忌の業の深さ込で好きと仰っていただき嬉しい+安堵。
    趙武くんは母親の男関係を人づてで聞かされまくったため、無駄な耳年増ですかわいそう。

    郤至は個人としてはいいヤツを目指していたので、癒やしという言葉、嬉しいです。まあこいつが余計なおせっかいしたせいで、状況が悪化したのですがwww
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