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ズレた視界

世界は見る人によって変わる
本当は光ってもいなければ
汚れても歪んでもいないのだろう
本当の景色は誰も知らないのかも知れない

真っすぐ立っているようで
少し斜めになっていて
前を向いているようで
少し視点がずれている

まるでそう言う風になっているように
僕らは少しだけズレている
そう思っている僕だけがズレていて
だとしたらずっと本当を知らないままなんだ

僕だけが
正しい人から離れていく
正しい人の視界から消えていく
きっとそれも誤解なんだ

手を伸ばさないのに
勝手に悲しんで
誰かの眼差しにも気付けないまま
まるで迷子の野良猫のように

空に浮かぶ砂時計が減り続けている
誰もひっくり返せない
砂はただ落ちるだけ
時間は何も言わずに吹き抜けていく

歩ける内に歩いていこう
ほらどんどん根が張っていく
世界はどの選択も認めている
だから何もかもが望み通りなんだ

行き先を指し示す羅針盤は
誰の心の中にもあるはずなのに
見ようとしなければ見えないままで
使おうと思わなければ埃を被るばかりで

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