以前、創作者はみんなシャーマンだ的な事を書いた事があります。何かを思いつくと言うのは、何かを受信していると言う事でもあるからです。
で、今回は創作者は哲学者の側面もあると言う事に気付いたので、ちょっとその話を詳しく書いていこうかと思います。
えっとですね、この説には前提条件があって、ネタ神様が囁いてくれる天啓系の創作者に対しては当てはまりません。天啓系はシャーマンです。哲学者系はタイトルにも書きましたけど、テーマから物語を創作するタイプの人ですね。
テーマから物語を創作する人はどうやって物語を構築していくでしょうか。計算に計算を重ねて、訴えたいテーマに沿うように作っていくと思います。そうして、テーマが結論でなくて過程であった場合、創作とはつまり思考実験と言う事になります。
こう言う風な条件の場合人はどう言う反応をするだろう? それを追求すると思うのですよね。色んなパターンの思考実験を繰り返しながら、一番訴えたいテーマに沿う展開を選択すると思うんです。
何から何まで全て計算です。思いがけない展開はありえません。全てコントロールしていきます。キャラクターは作者の思う通りに動いていきます。設定に忠実に予定通りに動いて、想定される帰結に必ず辿り着きます。
この時、作者の思考の動きは哲学者のそれと同じものになっていると私は思うんですよ。自分に向き合って内側の宇宙を見つめ、そこから秘められた真理を探求していく。思考実験と言うシミュレーションを繰り返して理想を追い求めていく。やがて、最初に設定した結論を体現していく。
テーマから創作する人の物語は喩え話なんですよね。訴えたいテーマを分かりやすくするために物語にして表現する。テーマが重要なんです。読み終わった時にそれがきっちり伝わる事が一番大事。そのために設定であり構成となるんです。
こう言うの、哲学っぽいなあって思うんですよね。皆さんはどう思いますか?