• 現代ファンタジー
  • 異世界ファンタジー

夜のよりみち

 まっすぐに
 まっすぐに
 道は伸びている
 光が伸びていく

 夜
 暗闇に浮かぶ光の島
 悲しみの色
 作られた景色

 思い出が滲んでいく
 誰にも交わらないまま
 月の光が
 まるで導くように

 今の季節のうたが
 草むらから どこかから
 暗くて見えない川の音
 橋の上から眺める景色

 誰とも繋がらならないから
 今はこの世界にたった1人
 この素晴らしい特等席
 音楽が流れていく

 みんな嘘をついているから
 ほんとうの事に気付かないまま
 星たちはずっと見守っている
 ずうっと昔から見守っている

 誰かの言葉が空に溶けていく
 やさしい時間も一緒に消えていく
 車たちはどこに向かうのだろう
 この道はきっと懐かしい記憶にも

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する