「ふぁぁ~あ……。今日もまた溶けそうに暑い……」
「皆さん勤勉なこって」
「はぁ……」
「あっ、カズオ!」
「わ、こらやめろ!」
「うりうりうり。貴様の弱点は把握済みだ~」
「うひゃうひゃひゃあ! やめろや!」
「いい加減一緒に暮らそうよー!」
「やなこったぁー!」
「ちぇっ……」
「むう……」
「おじちゃん!」
「ん?」
「おじちゃん、おじちゃん!」
「な、何だぁ~?」
「おじちゃん、待って!」
「うおおお~」
「全く、今日は厄日かよ」
「タッチ!」
「うおおおお! お前っ!」
「楽しいね、おじちゃん」
「おじちゃんって、俺は……まぁいいか」
「おじちゃんは僕が嫌い?」
「嫌いも何も、さっき会ったばかりだろ」
「僕、おじちゃん好き! いい雰囲気だもの!」
「そ、そうか?」
「だから、遊ぼ!」
「……しゃーねーな。何がしたいんだ?」
「えーとね、おにごっこ!」
「わーい!」
「待てー!」
「ニャー!」
「おおっ!」
「あはは!」
「掴まえた!」
「さすがおじちゃん!」
「満足したか?」
「次はねー、かくれんぼ!」
「……99,100! もういいかーい!」
「よし、探すか」
「うーん」
「ここだ!」
「あいつ、やるな……」
「何やってんの?」
「うおおっ! 何だお前か」
「お前とは何よ、生意気言うのはこの口か、この口かっ!」
「うみゃああ……スミマセンスミマセン」
「で、何やってたの?」
「か、かくれんぼだよ……」
「え? やだ……かわいい」
「そーゆーのやめろ!」
「うわあああ!」
「あの声!」
「え? ちょ……」
「全く、手間をかけさせてくれましたね。戻ったらお仕置きです」
「やめろ!」
「おじちゃん!」
「その子を離せ、このド変態!」
「はい? こいつは僕の所有物だけど?」
「問答無用!」
「ウザいよ、君」
「おじちゃぁーん!」
「……ちょっと、ねぇちょっと!」
「何だお前か……」
「こんな所で寝て、何があったの?」
「あいつがやべぇ!」
「ちょ……待ってよ!」
「くくく……実験の再開です」
「誰か助けてー!」
「ふう、心地よい響きです。もっと泣き叫びなさい!」
「わああああ!」
「む、こっちか!」
「待ちなさいよ!」
「ゲエー! 何で……」
「説明しなさいよ!」
「んなのは後だ!」
「あっ」
「おじちゃーん! おじちゃーん!」
「おじちゃんなんか来やしませんよ」
「いや、来たぞ!」
「な、どうやって?」
「アイツを離せーっ!」
「く、くそっ!」
「そんなものはもう効かん!」
「ならばこれだ!」
「ぐああああ!」
「伊達にこの手の研究はしてないんですよ。あなた方の方は5年も前に調べつくしました」
「おじちゃん、おじちゃん!」
「これはこれで面白いサンプルが手に入りました。くっくっく……」
「こ、ここは……」
「おじちゃん、気がついた!」
「ほう、これはお早いお目覚めで……」
「お、お前……」
「抵抗するなら完全に消滅させるだけですよ?」
「な、何を……」
「それだけ僕は君らを知っていると言う事です」
「ま、まさか……」
「今の僕はあいつの研究に夢中なんですよ。邪魔しなければ後で開放します。全て終わった後にね……」
「そ、そんな事!」
「うるさいな……」
「ぎゃああ~っ!」
「おじちゃーん!」
「あーはっはっは! もっと、もっと泣きわめいてください! 良いデータが取れる!」
「あんた、サイテーね!」
「また不審者!」
「この超絶美少女を不審者ですってーっ!」
「ぐはあーっ!」
「カズオ、起きて!」
「んあ……何でここに」
「いいから! とにかく開放して! 許可する!」
「うおおおお!」
「お、お前達、何するつもりだ……やめろ!」
「へぇ……私を撃てる? 私は普通の人間よ。撃てるの?」
「くぅぅ……お前ら、何者だ」
「な、何だ、電源が? システムがダウン? 有り得ない!」
「おじちゃーん!」
「へへ、待たせちまったな」
「待て、そいつは僕の……」
「束縛!」
「うわああ! 何だこれ!」
「じゃね。マッドな天才さん」
「お前、あそこから逃げ出してたのか」
「うん……」
「まだこっちにいるのか? 帰った方がいいぞ。ここは危険だ」
「そうよー。カズオみたいなのがいつも助けてくれるとは限らないんだから」
「分かった。おじちゃん有難う」
「よせやい、照れるぜ」
「さよ~なら~」
「一件落着だね。……って、いないー!」
「お、雨だ……これで少しは涼しくなるといいな」