https://kakuyomu.jp/works/1177354054885608143/episodes/16818093080647138626おまけ
瀬川七海が去った後の明日彼方さん(女誑し)
あの子、千虎ちゃんに声似てた気がするなぁ
「あの……」
「はい?」
そんなことを思いながらこの散歩を切り上げて、帰ろうとすると後ろから声を掛けられる。
振り返るとそこには、いわゆる地雷系ファッションに身を包んだ小柄な女性が立っていた。
「あの……、私の話も聞いてくれたり、しませんか……?」
「えっと」
「すみません……迷惑なのは分かってるんですけど、さっきの人に大丈夫ですかって声を掛けてて、そのままお話を聞いてあげてたのを遠目から見ていて……め、迷惑ならぜんぜん……」
「大丈夫ですよ」
女性に笑いかける。
手が震えてて、顔も赤い。
私は、彼女の勇気ある行動を迷惑なんて思えないし、思うつもりもない。
「私で良ければ話してください」
私の言葉に、女性は嬉しそうに笑ってくれた。