皆さま、残暑お見舞い申し上げます。私の住む地域は、先日台風の接近が危ぶまれましたが、結局は何もなく……仕事上さんざん対策や準備に追われたのですが、拍子抜けしたというのが正直なところです。しかし、考えてみればこれがいちばん良い結果なのですよね。対策をしないがために被害を被った施設もあったようですので……とにもかくにも、被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げます。
さて、このたびありがたいことにレビューを頂きました。この場をお借りしてお礼申し上げます。誠にありがとうございます。
実を言うと、こちらの小説は何度か改編を繰り返した結果、今に至っております。当初は語り手の設定がなく、「手法が微妙」という評価を読者の方から頂いたことを契機として、語り手としての陸賈の設定をあとから付け加えた次第です。当時その方からは「語り手を神にしたら?」というアドバイスを頂いたのですが、それでは何とも安っぽく感じられ(せっかく頂いた助言であるにもかかわらず)、実在の人物の霊魂を語り手に据えたという経緯です。
さらにいうと、読者の方からの助言に限らず、使えそうなものは遠慮なく使っている面がございます。主人公の韓信が自らを「賊」に仕立て、敵をだます場面が序盤にありますが、まさにこの場面は田中芳樹先生が「銀河英雄伝説」の中で描いたミラクルヤンが採った戦法を「参考」にしています。この点で「盗用だ」と言われるまでのことはないと思うのですが、もう少しひねりを効かせた方が良かったかもしれません。ですが、もともと「銀河英雄伝説」も「史記」にかなりインスパイアされたと思われる作品ですから、私の方もインスパイアされて使ったと思っていただきたいです(笑)。
もし機会があれば、「小説家になろう」の方も一度ご訪問していただきたいと思います。他サイトの宣伝につながるようで恐縮ですが、あちらの方には本作「韓信」の末尾にあとがきを付け加えてありますし、連動した外伝的なものをいくつか公開させてもらっています。ネット上で人気のファンタジー・異世界ものには及びもつきませんが、アクセス数はそれなりに……という感じですので。
ご紹介いただき、感謝しています。本日はどうもありがとうございました。