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「蜘蛛のくらまし」を公開しました

かるまです。

中学校の頃から小説の執筆をしていましたが、社会人になってからは仕事するので精一杯で、十年近く小説を上手く書けないスランプに陥っていました。
体調を崩し、リハビリをするかたわら、物書きとしてもリハビリしたいと思うようになりました。いつどんな作品ができるか分かりませんが、でき次第、カクヨムで公開することにしています。
どうぞよろしくお願いします。

記念すべきリハビリ第一作として完成したこの「蜘蛛のくらまし」を、早速公開しました。拙い作品ですが、お読みいただけたらとてもうれしいです。
その執筆の裏話を、ささやかですが、ここに記録しておきます。

■ ■ ■

「蜘蛛のくらまし (the spider loves camouflage)」は、昨年の5月頃に構想したままになっていたアイデアやプロットをもとに、今年の9月21日に執筆を開始、昨日11月30日に脱稿したものです。
8,444字(文庫本換算19ページ)の短編ですが、1日当たり120字弱(3行くらい?)の超スローペースで書いたことになります。

社会人になってから、ずうっとこの遅筆に悩まされてきました(書いているうちに飽きてしまうのです)が、今回は、特に10月以降毎晩机に向かうようにして、諦めずにコツコツ書き進め、何とか完成にこぎ着けられました。小説の出来はともかく、とてもうれしかったです。

タイトルの「くらまし」は「晦まし」と書き、誤魔化すとかの意味合いで用いています。

ストーリーのうち、「頭の中で曲が鳴る中、泣きながら目覚める」と、「風呂場から小さな蜘蛛を逃がす」は、僕の実体験です。元々別の作品に使おうと思っていたネタですが、うまくいかず、一つにまとめました。個人的には、実体験をそのまま小説に使うのは最後の手段だと思っていますので、次に書く小説では、なるべく空想だらけにしたいと思っています。

物語の核になっている曲については、タイトルを書かないで表現しました。これは、結末で曲名が分かるようにするとき、曲名まで書くと何となく野暮な感じがしたからです。これで正解だったでしょうか。

特に苦労したのは、「ぼく」と蜘蛛の会話シーンと、「ぼく」と「せんせい」の会話シーンです。前者では世界設定をどのようにスマートに蜘蛛に説明させるか、後者ではどうしたら「滅裂な」会話がギャグになって興を削がないかに腐心しました。何度も書いては消した記憶がありますが、何とか形にはなったかな……。

ジャンルはSFとしていますが、SFと呼んでいいかギリギリのSFだと思います。昨年作ったアイデアメモでは、もっとあからさまにSFぽい世界設定だったのですが、書いていくうちに自然とそぎ落とされてしまいました。ここは自分の中の流れを尊重した感じになっています。

小説の最後の一文は、短歌です。昔はポエムを添えていたことがあって、その名残りというか、進化形としておいているつもりです。小説全体の余韻を感じられるものになっていたら幸いです。

■ ■ ■

小説の執筆は一生ものだと考えています。この作品でカクヨムでの公開が最後にならないよう、次回作にもトライしていきたいと思います。

心身もリハビリ中につき、本当に小規模な活動になると思いますが、もし「蜘蛛のくらまし」を気に入っていただけましたら、今後ともあたたかく見守っていただければとてもありがたいです。

それでは。

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