「灰色の私が幸せになるまで」更新再開しています。
二ヶ月程間が開きましたが、早速読んでいただきありがとうございます。
二部自体は1月下旬に書き終えていたのでもう少し早く再開するつもりでいたのですが、気がつけばもう5月……年度切り替えで慌ただしかったのもありますが、今年は仕事やプライベートで何かと転機がありまして、最近になってやっと書こうという気持ちが戻ってきた感じです。
正直、二部の最後に気力を使い果たしてこのまま完結にしちゃおっかなぁ~という黒い誘惑も何度かありましたが、やっぱり諦めきれずにぼちぼち書いています。
私の話はさておき、今回は少しだけこの作品について書きたいと思っています。
この話は設定当初から三部構成の予定でした。一部は自分の心を閉ざしていた歩が春海との出会いをきっかけに前向きになるまでを、そして二部は歩が自分自身と向き合い、認めるまでを。
私がこの話を始める時に歩や春海に望んだのは、ごくありふれた人間性です。私たちの周りにいる誰かのような、そんな人間を常に目指して二人を描いています。
その為、歩には学生時代に他人との関わりや社会経験を積まなかったことからの幼さ、そして精神的な脆さや弱さを全面に出しました。だからこそ、歩は他人との関わり方が苦手で、誰にも頼りません。身近な理解者である花江にすら何一つ相談出来なかったことが、結果として周りの人を巻き込む出来事へと発展してしまいました。
また、春海には社会人としての立場や常識と、大人としての価値観を持たせています。純粋な恋心を抱く歩に対して打算や下心を持つ春海に不快感を覚える方もいらっしゃるかもしれませんが、私は同じ大人としてそれは至極当たり前の感情であると思っています。仕事と結婚との両立に悩み、歩の恋心を知ってからも最後まで友人としての関係に徹したのは歩への誠意と思いやりのつもりです。
そんな二人が三年後、再会するところから三部が始まります。
時の流れは歩と春海それぞれに変化をもたらしました。環境が変わり、年齢が変わることは二人の心にも影響を及ぼしています。その中には良いこともあれば、勿論そうでないこともあるのですが、それは物語の中で少しずつ明らかにしていくつもりです。
ちなみに第三部のテーマは「灰色の私が幸せになるまで」です。ここにきてようやくタイトル回収の話がスタートします。
片想いの相手に告白するのに150話も使った流れ上、勿論この先もすんなりとは進むつもりもありません(笑) 時にはすれ違ったり、ぶつかったり、間違った判断をするかもしれません。
けれども、その部分こそが私の一番書きたい部分であり、私の望む二人に大切な部分なのです。そういう訳ですので、辛い展開や暗い場面になったら「あぁ、また作者が拗らせてる……」と生温い目で見守ってもらえたら嬉しいです。
歩と春海、それぞれが悩みながらも少しずつ前に進んでいく過程を丁寧に綴っていけたらと思っています。
最後に毎回くどいですが、こんな気の長い話を追いかけて下さっている皆さんには感謝しかありません。本当にありがとうございます。
応援やコメントはいつも励みになっています。
第三部も既に長丁場になりそうな予感がびしびししています(笑) 執筆ペースが中々進まず申し訳ないですが、これからもある程度話数がまとまったら更新するというスタイルでいきますのでよろしくお願いします。
何度か休憩を挟むことになると思いますが、のんびりとお楽しみください。