三冬 はぜ

金沢市・畝田。起業家の両親が残してくれた賃貸アパートに暮らす高崎由新は部活もバイトもせずに、ひとり音楽の沼に浸かって静かな毎日を過ごしていた。 そんなある日、同じクラスの陽キャな…

なんの予告も予兆もなく、ある日、世界は崩壊した。突如として出現した謎の建造物や植物群、またはゲームから飛び出して来たような異形の化け物によって。 人類はそれらの天災に抗う事も出来…

万葉集をこよなく愛する少女・佐野橘花(さのたちばな)と巻き込まれた先輩・守谷正臣(もりやまさおみ)が万葉集をひたすら愛して紹介するだけの小説です。

なぜそうなったのか、誰が望んだのか それはまるで神様の気紛れのように、ある日突然世界から色が消え灰色だけが残った そして、人々は姿を消して行く── 初めからそこに想い出などなか…

少女には「汚いもの」がわからない。それがなぜ「汚い」と言われているのか、なぜ触れてはいけないのか、近づいてはいけないのか。 少女があてどなく放浪していると、不可思議な人物に出会っ…

「月が肥えていく間、このテラスで会いませんか？」 白く細い月が浮かんでいた夜、私と彼は出逢った。満月になるまでの間の期間限定のお茶会はおだやかに続いていたが、もうすぐ満月の日が…