3月21日火曜日
WBC 日本対メキシコ 9回ウラ
村上のサヨナラタイムリーで周東がホームベースにスライディングした瞬間、居間のテレビで
「よっしゃあ」と叫んだことが全ての始まりでした。
喉に異物感を感じた僕は寒気がする体を温めるため、試合終了と同時にベッドにホームイン!
数時間寝て起きてみると、鼻がつまって全く息ができず、頭がぼーっとしだしていました。おでこに手を当ててみると、熱い。
「熱、喉、鼻にルルが効く」じゃないけれども、これは医者案件だな、と密かに心に決め、再びベッドにホームイン! 明日のWBC決勝が終わったら行こう。このときはそんなことを思っていました。
しかし、現実はそんな悠長な考えを破壊します。
夜中3時。僕は布団から飛び起きた。
((息が、、、息が、できない!!!))
(鼻は詰まってるし、喉は痛いしで呼吸がぜんぜん楽じゃねえ! 苦しい! 苦しすぎる!!
……鼻だ。……鼻のトンネルさえ開通してくれれば楽になる)
一時間、さまざまな方法でトンネル開通に向けた掘削工事が行われた。鼻かみ物量作戦(そもそも内部が炎症で腫れているため、意味がない。むしろ逆効果)、ティッシュドリル突入作戦(一時的に良くなるが、またすぐに封鎖される)。まるでティッシュを嘲るかのように、鼻は詰まったままだった。
(こうなったら、、、あれを使うしか、ないのか、、、)
彼が見たのは薬箱に入ってるアレグラとアレジオン。かつて、間違って二つ同時に服用した時、鼻の通りがすごくよくなったことがあったのだ。
『待って! でも、それを使えば貴方の体が持たないわ!!』
誰かの声が聞こえた、気がした。だが、彼の周りには隣で寝ている彼女以外誰もいない。きっと、これは作者が後で勝手に捏造したものだろう。
でも、確かに声の言う通り、アレグラとアレジオンの同時服用は危険だ。同時服用したあと、彼の意識は朦朧としてしまい、その日の仕事が全くできなくなってしまったのだ。
自身の体を傷つけて一時の平穏を手に入れるか、それとも苦痛に耐えるか。
そのとき、彼の頭にある考えが浮かんだ!
(そうだ……。早めに病院に行こう)
彼はスマホを操作し、近所の内科で一番早い時間に予約を入れた(ネット予約って便利だね〜)。
予約したことに安堵したのか、急激に眠気が訪れて(というよりも体力が限界に達した)入眠。
翌朝。3月22日水曜日
WBC決勝。
日米直接対決、という野球ファンにとっては夢のような試合を彼が見逃すはずがない。
布団に篭りながらもテレビをつけ、ターナーにホームラン打たれたときには頭を抱え、村上が打ち返した時には彼女と一緒に飛び上がった。
そして今永から戸郷に変わった頃、僕は病院へ行く支度を始めました。病院へ向かうため扉を開けようとした時、岡本がホームランを打ったことは、生涯忘れることはない、という保証はありません(最高です)。
日本の投手陣が戸郷から高橋に変わった頃、僕は診察室にいました。相対するはなぜかオネエ口調のお医者さん。
医者「話を聞く限り扁桃炎だね。念のため喉見せて。——うん、やっぱりそうだね〜。お薬だしておくからお大事にね〜」
僕「実は、花粉症で鼻が詰まって口呼吸になってしまい、それが原因なんでしょうか」
医者「それはないと思うけどね〜、でも花粉症ひどいの?」
僕「はい、、、」
医者「じゅあ、花粉症の薬も出しとくね〜。じゃあお大事に〜」
診察時間10分で終わり、薬をもらって帰ると、ちょうど高橋が3アウトで抑えたところでした。
(マジで早かったな……)
その後、日本は伊藤、大勢、ダル、そして大谷と継投し、見事WBC優勝を決めました。
そして僕はお医者さんからもらった薬の副作用(強烈な頭痛)に耐えながらベッドで眠っていました。
熱が下がったのが翌朝のこと(まだ頭痛がひどかったので会社は休んだ)。
その次の日は以前から楽しみにしていたシン・仮面ライダーを見て(超面白くて、超すごかったけど、超むずかしかった)風邪がぶり返し、翌日の仕事は半分息絶え絶えにこなしてきました。
それでも、薬のおかげか日曜日にはだいぶ体も良くなり、いまでは米津玄師の「Kick Back」に合わせて、努力! 未来! A Beautiful Star!!
さてさて、風邪で寝込んでいる間の小説はというと、ご承知の通り、ぜんぜん書けなかったわけです。これからほぼ1週間ぶりに再開するわけで、果たして以前と同等のパフォーマンスができるか不安ですが、とりあえずリハビリとして簡単に近況ノートを書かせていただきました。
いかがだったでしょうか。もし、お気に召していただけたら幸いです。
それでは、また。