凪野海里

大学１年生、冬。私は念願の１ヶ月の海外留学を果たした。そこに行きつくまでの紆余曲折は、まあ本編をお読みいただければご理解いただけるかと。抱腹絶倒間違いなし、これは保証する！！ な…

春野は魔法図書館協会と呼ばれる組織の一員だ。同じく協会の一人である津鷹の助手をするために産まれ育った故郷を飛び出し、今日も彼と共に旅を続けている。 この世界のどこかにいる特殊な瞳…

ルームメイトのそんな叫び声で私は飛び起きた。

肌の色、髪の色、瞳の色。まるで世界から切り離されたみたいに真っ白な彼女を僕は描く。

とりあえず、書いただけ。

明日俺の好きな女が結婚するという。俺はそれを到底受け入れられなかった。俺が１番あいつを想っていたというのに、俺が１番嫌いな男とあいつは結婚するという。

最近ストレスが溜まることが多い。娘は勉強をしないし、成績は伸び悩んでいる。旦那に相談しても「受験にはまだあと１年あるだろう」と取り合ってくれない――。

誰だ、俺をこんな場所に閉じ込めたのは。太志か、和賀か、あるいは店野か？　クソッ、絶対許さねぇ！

私は死んだ。そしてあの世という場所でうさんくさい笑顔を張りつけた、とある男に出会う。彼は言った、「ここはあの世不動産。あなたの来世の希望を聞かせてください」と――。

　珊瑚には三分以内にやらなければならないことがあった。だがそれはカップラーメンを作ることでもなければ、世界の平和を守ることでもない。 　そもそも珊瑚は世界平和なんてムズかしいこと…

こら、和紀！　また私のプリン食べたでしょ！ 今日という今日は絶対に赦さん！！

俺の町には不思議なラジオ番組が存在する。それは周波数77.7、毎週月曜日朝７時から７０秒間だけ流れる。番組名を「アンラッキー7」そこで名指しをされた男女は、１週間のあいだ。とにか…

学校イチの美少女が実は、大がつくほどの筋肉フェチでオタクって。私。塩原海香以外が知ったらどうなるのだろう。

OLの生早（みはや）は深夜の道をトホトボ歩いていました。今日も仕事がうまくいかず、理不尽に怒鳴られ、心は疲れ切っていました。もう自分はダメかもしれない……。そんなときでした。突如…

放課後の教室にて、双葉たちは仲の良いクラスメイトたちと怖い話をして盛り上がる。双葉は自分の作り出した「ぐちゃぐちゃさん」の話をして周囲をびびらせることを楽しむが、そのとき。どこか…

さて、今回のKACのお題が「ぬいぐるみ」とわかった時点で、私は何を書くかを即座に決めてしまった。 今日は、日頃からお世話になっている。大切なあの子に手紙を書くつもりで、この物語を…

「フミくん、本貸して！」――そこは、シャッターだらけの店が立ち並ぶ商店街・あさがお通りにある、「やんほしか」 読書が大好きな歩乃花は、「やんほしか」二代目店長の幼馴染・文のもとへ…

日本の小笠原諸島より以南に位置する、人口千人ほどの小さな島。通称「櫻神之国」そこは日本の国土でありながら、島民たちは「一つの国である」ことを主張していた。 その島には古くから大木…

習字教室からの帰り道、「私」は家の前で不気味な日記を拾い上げる。そこには「４月１日（金）　人を×した」と書かれていて、自分の見知った場所や知っている名前がでてくる、未来について書…

真夜中に目が覚めたついでに、喉の渇きを覚えてキッチンに向かった「わたし」そこで彼女が見たものとは――！

仕事と家事に追われて疲れ切っていた女性はある日、街中で「猫の手レンタルいたします」という奇妙な看板を掲げた店に出くわす。冷やかしついでに中に入ってみると、そこにはたくさんのネコに…

森下詩葉はドンくさいあまりに、度々クラスメイトの高科にいじめられていた。そんな彼女をなぐさめてくれるのは、保健室登校の奏。彼女こそ、詩葉にとってのヒーローだった。

あなたと共にいた、「かけがえのない友」のお話さ。

放課後のミステリ同好会。そこで千尋は片手で焼き鳥を食べながら「とある青年の話」をスバルに聞かせる。「とある、やきとりが好きで、焼き鳥に殺された青年の話」を――。

夏休み明けになって、カオリは親友のミクに会った。前日の夏期講習ぶりのはずなのに、やたらと疲れきった顔をしているミクに違和感を覚えるカオリ。するとミクはこう言った。「並行世界に行っ…

陽一は後ろの席の美住静が笑っているところを見たことない。この難攻不落そうに見える少女の笑顔を見るために、今日も奮闘していたりする。

恭平には不思議な能力がある。それは幼馴染の舞花にだけ作用するものらしく、他のことではいっさい使えない。だから恭平は今日も舞花のためにその力を使うのだ。「餌付け」として。

咲良には推しがいる。『トランプ・カルテット』（通称：トラカル）に登場する女性騎士・クローバーだ。だが、ある日週刊誌に掲載された最新話で、その推しが仇敵と相打ちとなり死亡したことが…

女子高生のレオはこの世が右利きを中心にまわっていることに憤りを覚えた。何せレオは、生まれたときから左利きだという自覚がある。 数少ない左利きの尊厳を維持するため、彼女はクラスメイ…

高校の卒業式を終え、電車で友人と別れた“私”は、向かいの席から入る夕陽の眩しさに目がくらんだ。直後、窓の向こうにいたのはもう１人の「私」。その上、高校にこれから入学することが決ま…

自粛生活が始まって、夏になった。高校２年生の「俺」はヒマを持て余しながら日々を過ごしている。ある日、友人のケンゴとビデオ通話をしていたとき。彼がソロカラオケにハマっていることを聞…

女子大生の太田はある日を境に、人が「尊い」と思ったときの感情が見えるようになった。それはその人の頭の上にぽこぽことハートがでてくるというものだった。それから半年後、太田の前に後輩…

２１回目の誕生日なんて特別じゃない。そう舞は思っていた。けれど今日という日を祝ってくれるメッセージのなかで、昨年の今日以来更新されていないメッセージにふと目が留まる。メッセージの…

幼い頃から本を読むことがとにかく好きだった。次に物語を書くことが好きになった。物語は私にとって「自分」を形成するに足るものだ。

ミライは魔法少女なんて信じていなかった。一方でアカリは信じていた。そんな２人が魔法少女の変身について語り合う。杖、鏡、ガラケー、そしてスマホ。魔法少女の変身は時代とともに移り変わ…

18歳の橋本杏里は取調室で事情聴取を受けていた。彼女のまわりではある日を境に、突如家族や近所の住民など。見知った顔の多くが性格を変貌させ、彼女を殺すようになってしまったのだという…

美香は同じ高校に通う男子と３年間付き合っていた。だが卒業式当日に、突然別れを告げられる。理由を聞いても彼は答えないまま。美香は涙を流した。翌日、美香は彼との思い出の道を歩く。 何…

俺は最近、夢を見る。どこか暗闇をあてもなく走る夢。逃げている夢なんだと思う。けれど「何」から逃げているのか、「何故」逃げているのかがわからない。ただ、「何か」から逃げなければとん…

未知のウイルスが世界にばらまかれたことにより、自粛生活を余儀なくされた「私」は、今日もSNSを見つめる。そこにあるのは世界に対する不平や不満。あるいはそれに抗う人たちの笑いや喜び…

彼女は未来からやってきた。

創設3周年を迎えた野球部を応援する私の話。

私がいつか見た夢の話です。

《彼》の願いは、彼自身に残された最後の3分間を《私》と共に過ごすことだった――。

舞台はとある街中。どこの町にも必ず存在する、怒鳴るじいさんのお話。

世界なんて簡単に作れる。必要なものは３つ。紙とペンと、そして……？

別に他意はないというのに、俺――三宅は気がつくと女子の体をラッキースケベしているという、おかしな体質を持っていた。このせいで女子に告白だってできやしないし、ましてや女の敵扱い。い…

彩照はその日、学校の廊下に貼り出された定期試験の学年順位表を見ていた。結果、学年成績２番。いつも通りの成績だった。１番はもちろんいつも通り美織だ。周囲の人たちは「どんまい」「次が…

　待ちに待った、春休み。惰眠をむさぼっていた藤馬は、何故か幼馴染みの華夜に遊びをもちかけられていた。そこで始まったのは、なんとトランプの七ならべ！　まあどうせ暇だし、と華夜の誘い…