皆様は韓国の宮廷ドラマ「チャングムの誓い」を御存知ですか?
私はチャングム以上に師匠のハン尚宮に心酔しました。
実は、韓国でもハン尚宮への国民の共感は、チャングムを凌いだと言います。
それを知った時、私は、
「チャングムと出会って、何十年も止まっていたハン尚宮の時計が動き出した。
この世の中には、無意識のうちにでもその様な思いを抱えて生きている人がこんなにも多いのだ。」
と感じました。
大晦日の今日、2023年をふり返った私は、その事を思い出しました。
1986年にこの作品を執筆しながら、何十年も放置した。
それが今年、当時は無かった文章投稿サイトの御蔭で、初めて世に問うことが出来た。
そして、皆様に巡り会うことが出来た・・・私にとっては家族であり、親友であり、かけがえの無い宝である皆様に。
今まで精いっぱい生きているつもりでいたけれど、今日ふり返って見て、2023年私の止まっていた時計が動き出したことを感得しました。
皆様の御蔭です。
そして、文章投稿サイトというものの偉大さを称えたい。
昔は、たった一人の人物(編集長、デスクetc.)が読んで気に入らなければその作品は却下され日の目を見ない、そんな時代が長く続きました。
文章投稿サイトの御蔭で自由に作品を世に問うことが出来、多くの人々に自由に読んでいただける時代が来た。
私は、学会や学術雑誌もこれを見習うべきだと思います。
例えば、医学論文。
査読者が論文を読んで(査読)、気に入らなければ、その論文は却下され日の目を見ません。
「査読者によって運命の明暗が分かれる」
としばしば言われます。
膨大な種類の検査を全て行っているかetc.かなり細かい内容を重視する査読者が少なくありませんが、一般病院では、論文を書くだけの目的でそこまで様々な細かい検査を行わないのが普通です。
だから、日々の診療の中で、多くの命を救い得る発見があってそれを論文に書いても、
「この論文は、全ての必要な検査を行っているわけではないから却下。」
と査読者によってはねられるのが一般的です。
それならば、文章投稿サイトの様に自由に自分の論文を投稿でき、それを読んだ医療人や医学者たちが
「これは有効かも知れない。」
と感じる論文について自分たちで本当にそうなのか検証(追試)してみれば、やがて、その論文の真偽や価値が判明するでしょう。
現在は、査読者が選んだ論文だけが採択されて学術誌に掲載され、そこに掲載された論文だけを読んで追試を行なっている状況です。
大陸移動説を提唱したアーネスト・ウェゲナーは、大陸の形を見ているうちに直感的に大陸移動説を感得したと言います。
そんなことを論文に書いても、査読者には相手にされず、彼が生きている間、大陸移動説は日の目を見なかった。
日々、一般病院の臨床の場で多くの人々を救い得る発見があっても、今の体制ではアーネスト・ウェゲナーの大陸移動説と同じ目にあわされ、救われる命が失われていく状況です。
私は、学術誌も文章投稿サイトと同じ体制を導入すべきだと思います。
こんなことまで考えられるほど元気になれたのは、文章投稿サイトの御蔭、そして文章投稿サイトによって巡り会えた皆様の御蔭です。
心から、心から感謝致します。
来る2024年、ますますよろしくお願い申し上げます。
皆様の御健康と御多幸を心からお祈り申し上げます。
何卒イザベラをお見守り下さいませ♡
かしこ
2023年12月31日
稲邊富実代