皆様、こんにちは。ご無沙汰しております。
長物守こと、ながやん…帰ってまいりました。
またカクヨムを中心に、小説を発表させていただこうと思います。今、カクヨムコン8の原稿に手をつけ始めました。楽しんでいただけるよう、精一杯頑張ろうと思います。
あと、現在連載中のあれこれも時間を見つけて更新するからね。
目指せ!全連載、完結!
実は先週、ずっと闘病中だった父が亡くなりました。
ステージ4の胃がんで、抗がん剤治療をしながらでも長くて15ヶ月だと言われてたんですよね。それが三年近く生きて、生き延びて、生き抜けて、逝ってしまいました。
父は僕や妹、母に「大好きな人がいなくなるまでの猶予」をくれたんだと思います。
準備も覚悟もできたし、妹なんか無事に父の初孫を出産しました。
少し、父の話をします。
今、世間を騒がしているカルト団体、旧統一教会及び関連団体。今まで半世紀、闇に隠されてきた二世信者の存在が明らかになりました。彼ら彼女らは、ずっと見捨てられてきた世代です。そして、これから救われ、今後同じような境遇の人を出してはいけない存在なんです。
父もまた、創価学会の二世信者でした。
しかも、少年時代に一家の誇る秀才だった、その絶頂期に失明したんです。レーベル病という遺伝子病で、未だに治療方法も予防法も不明なことが多いです。そして、最愛の息子が突然盲人(昭和40年代はまだ、障害者には人権がありませんでした)になったショックで、祖母は体調を崩してしまったのです。そこに創価学会が忍び寄ってきて「信心をすれば息子さんの目がよくなるよ」と金を巻き上げたんですね。
父も辛かったし、嫁いできた母も辛かった。
祖母は狂信者で、この地区の創価学会の支部長的なやつでした。人の上に立つエリート信者なのに、自分の息子に来た嫁すら学会に入れられない。母はガンとして「私は創価学会には入らない」と、自分を貫いたものですから。
祖母のメンツは丸つぶれだったんです。
しかも、障害者になった息子が、障害者の嫁を取った。
そう、母もまた若くして視力を失った盲人でした。
もう祖母が他界して長いのですが、創価学会の呪いには随分苦しめられました。実質、三世信者な僕ですが、幸いにも創価学会に飲み込まれることなく成長できました。両親が守ってくれたんです。でも、僕は小さい頃は何も知らなくて、おばあちゃんも大好きでした。僕の見えないところで、両親がカルトと戦ってたなんて知らずに大人になったんですね。それをあとから知って、僕も少し悩んで凹みました。
父も辛かったと思います。
父は母(僕の祖母)が創価学会の信者になってしまったことで、神秘や信仰というものが信じられなくなりました。権威や権力に対してもです。とにかく、オカルトの類は信じない、科学で証明できないものは信じない。天国も地獄も、神も仏も信じられなくなってしまったのです。その影響はまあ、多少は僕にもあります。
父が今、どこにいるのか…僕にはわかりません。
死ねば無になる、消えてしまう。肉体は弘前大学病院の検体となって、今後解剖される予定です。父の視神経や脳を解剖することで、レーベル病のことがなにかわかるかもしれない…父のたっての願いでした。
父は、僕にとって尊敬できる父親であり、師であり、仲間でした。
ドラえもんみたいな人で、のび太な僕をいつも守ってくれました。
その父ももう、いません。
でも、これからも折りに触れ、身近に父を感じることかと思います。
将棋を愛し、俳句や短歌を好み、鍼治療の医学的な貢献に全てを捧げて働いた一人の鍼師…まあ、本人は「俺の本業は戯曲作家だ!」って言ってましたけどね。
父を偲んで弔いつつ、あれこれ手続きもあらかた終わった今…改めて、小説を書いていこうと思います。創作し続けること、好きな小説を書き続けることが、父へのなによりの供養かなとも思いますしね。
ながやん先生の次回作にご期待ください!
あと、長い間更新サボってごめんちょ!