B編集部のQさんからのメールは、ちょっとビックリする内容でした。
『連絡するつもりでした』
えっと……新卒入社三日目社員の言い訳ですかね……。
○○するつもりだったは、言い訳としては最悪の部類です。
せめて、他の作家さんの書籍化作業が忙しく、連絡が出来ませんでした、くらいでしたら良かったのですが……。
この時点で『B編集部のQさんは、完全にダメ社会人だな』と心の中でスタンプをバシッと押しました。
続いて、何やらゴチャゴチャと書いてあります。
(何だろう? 謝るから、一緒にやろうということだろうか?)
何を言いたいのかわからない文章が続いて、最後は『他社でがんばってください』的なお祈りメールになっていました。
(えっと……、関わっちゃいけない人だな……)
ここの出版社は条件が悪い上に、わけのわからない編集さんがいるんだなと……。
私は淡々とB編集部のQさんと、最初に声をかけてきたA編集部の女性編集さんのメールアドレスをブロックリストに追加しました。
さっ……仕事仕事……。
お取引先では、役員様の入れ替わりがあり、ホームページの修正を急ぎでやらなくてはなりません。
わけのわからない人に関わっているヒマはないのです。
こうして、私はX社のコミカライズ辞退、KADOKAWAカクヨムコン6で受賞した作品の書籍化辞退、B編集部の書籍化辞退と、三回も辞退することになりました。
果たして四回目の辞退はあるのでしょうか?
それとも書籍発売があるのでしょうか?
私にもわかりません……。