世の中には色々な価値観の人がいる。
……と書くと、そりゃ当たり前だよと思うしわかっているつもりでいた。
私は12歳の時には学校の図書館にあった子ども向けシャーロック・ホームズシリーズを読破していたような、火曜サスペンス劇場とか土曜ワイド劇場とかで◯◯殺人事件を毎週親と一緒に観ていたような、月曜日は金田一少年の事件簿と名探偵コナンのアニメを楽しみにしていたような、とにかく小学生の頃から『ミステリー』というジャンルに触れてきた人間だった。
小説も、蔵書はほぼ推理小説。人が死なないライトなミステリーもあれば、館に閉じ込められて残酷な連続殺人が起きるものもある。ぶっちゃけるとライトなミステリーよりも館に閉じ込められての連続殺人ものにワクワクするタイプ。
Web小説では何故かマイナージャンル扱いのミステリーで長編シリーズの連載を始めて1年。
最初は笑えるくらいに何日もPV0が続いた。
それでも連載を続けていれば誰かの目には留まって、いいと思えば応援をしてくれ、コメントをくれ、評価してくれた。
有難いことにシリーズを全作読んでくださる読者の方もいて、1年かけてひとつの長編シリーズものを完結させることができた。
完結編の完結ボタンを押す時、清々しさと寂しさとやり遂げた達成感みたいなもので不思議な気持ちになった。
そのシリーズものの一作が公開停止を受けたのは完結編を完結させた数日後だった。
公開停止についてはこの前の近況ノートや公開停止となった作品の代わりに出した改訂版に想いを綴ったのでここではカット。
今思うのは、ここってWeb小説サイトなんだなぁってこと。
たとえば書店で本を探す時、『ミステリー』が好きな人は最初からミステリー作家の作品がある棚に行くし、エッセイが読みたい人はエッセイストの棚に行く。
Web小説だって、『異世界』や『恋愛』が読みたいならそのジャンルで探す。
だから『ミステリー』が読みたい人が私の作品に行き着くものだと……勝手に思っていたんです。
だけどWeb小説って、『ページを開けば誰でも見れる』ものだから特にそのジャンルに興味関心がなくても、ページを開けば覗けてしまうものなんだよ。
私の作品を訪れる人が必ずしも『ミステリー』が好き、ミステリーを読み慣れている……そういうわけでもないのかもしれない。
規約違反理由が『公序良俗違反』であったことが、けっこうショックでした。
私にとっては『ミステリー』の世界ではこのくらいの残酷さは普通でしょ?って気持ちだったんだ。
でもきっと普通じゃないと思った方がいたんだろうなぁ。不快に思った方がいたんだろうなぁ。
だけど甘えたワガママみたいに聞こえるかもしれないけれど、作品を通報する前に、ちょっと立ち止まって欲しい。『この表現は不適切じゃないか、ここが不快になった』一言でもいいから作家宛にコメントを出すこともできたんじゃないか……。
別に通報者に怒ってもないし通報者が誰かなんて知ろうとも思わない。
でも通報の前に、伝えてもいいこともあるんじゃないかな。と私は思う。
通報って最終手段じゃないのかー!!!そんな気軽に通報ポチッとできちゃうものなのかぁあああ!!
……ちなみに、運営さまからの連絡まだなし。もういーよ。改訂版でがんばるから。