あまり需要はないかもしれませんが、全景を公開しておきます。
※以下、お絵かき時に考えていたこと。
長いので、読まなくても問題はありません。
興味がわいた方だけ、お読みください。
まず紙を半分に折って、左から描き始めます。
最初に描くのは、真ん中の椿売。
すこぶる美女で、自分の美しさを知っていて、自信ありげに微笑み、立っている。
次に、右手、その椿売を愛するようになる、意氣瀬。
強い愛。
そして、椿売を誰にも渡さない、と、彼の恋情は暗い色で燃えるのです。
その二人を描いたら、広瀬。
おめーはよ〜。こんな運命に足をつっこんじまってよ〜。(一気にガラが悪い。)
この先、己に訪れる運命を見据えているかのような、広瀬の横顔……。
で、意氣瀬をとりまく三人の女官。
三人並ぶとどんな感じか。描いてみよう。白紙の右っかわに描き描き……。
久君美良。
彼女は、報われぬ思いに、幾夜、涙を流したことでしょう。
丸顔に悲しみをたたえて……。
鎌売。
すーん。
美女だけど近よりがたし。愛想笑いなんかしないわよ!
椿売。
三人の女官ってテーマで描いてるけど、髪型も服装も、椿売だけ違った方が良いじゃんね。
彼女だけ毛止豆女《もとつめ》だもんね〜。女官のしあがりルート、あっがり〜! もう女官じゃないもんね〜、と、満足そうな微笑みで振り返り。
左の全身像では、目をつむっているので、やっぱちゃんと目を開けてる顔が欲しいよね。
彼女は目の力が強く、顔は整っていて、全体は女性らしい雰囲気に満ちている。
一目見たら、目を離せない魅力を放っている、大輪の花。
ふんふんふん、こんなイメージ。
おっ、このお絵描き、上手くできたんじゃない?
そうして、「紅艶」を書き上げたあと、このお絵描きをひっぱりだし、花を添え、線を綺麗に整え、表紙のつもりで色塗りしました。
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https://kakuyomu.jp/works/16817330661631720718/episodes/16817330661695505560