こんばんは、mikio@暗黒青春ミステリー書く人です。
本日の更新をもって『世界の果ての薄明に、サボテンの花が咲く』は第八章まで完結。
いよいよ次章から解決編が始まります!
第八章のラストでわたしは以下のような『読者への挑戦』を挿入しました。長くなりますが引用します。
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読者の皆様へ
第八章までお読みいただき誠にありがとうございます。
長い物語もようやく最終盤が近づいてまいりました。次章では深山樹が一連の事件の全貌を明らかにします。
ここで偉大なるミステリー作家諸兄がそうするように「全ての手がかりが出そろいました。読者のみなさんは論理だけを武器として、真相という名の獲物をとらえることができます」とでも言いきることができればたいへん格好が良いのですが、これまでに提示したデータだけで何もかもを明らかにすることはきっと困難でしょう。何せ、探偵役の深山樹からして罠に頼る必要があるわけですから。
そういうわけで偉大ではないアマチュア作家としては、せめてもの恰好つけとして、以下のような問いでもって読者に挑戦します。
すなわち、深山樹は誰がハンマーキラーだと考えているのか?
作者の特権で補足してしまうならば、この問いの答えは「誰がハンマーキラーか?」という問いの答えと同じです。深山樹と同じく、読者のあなたにも、ハンマーキラーの背中に追いつくために必要な手掛かりは全て提示されていることを、ここに宣言いたしましょう。
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読者への挑戦を物語に挿入することは、その物語の「本当にあった出来事なのかもしれない」という可能性を他ならぬ作者の手によって否定し「本当にはない物語」と断じるものでもあります。それ故にわたしはこれまで、読者への挑戦があった方が良いと思われるいくつかの作品でも採用を見送ってきたのですが、『薄明サボテン』では散々作者名で進捗報告してきたこともあり、読者への挑戦を挿入することで、解いてもらいたい謎が何かを明示できるというメリットを考慮して、読者への挑戦を挿入してみることにしました。
もちろん、推理してもしなくても楽しめる作品だとは思いますのでその辺お気軽に考えていただければ。
それでは、次回の更新をお楽しみに!
以上よろしくお願いします〜。
タツキを信じろ。