※このお話は悪ノリで出来ています、これは酷いを楽しめない方はちゃんと直ぐ帰るんやで。登場キャラは基本的に「まいうぇい☆彡」から持ってきています。
「やぁ、みんな」爽やかな声と表情をしているが、頭はバーコードでカボチャパンツをはいているオッサンがステージで踊っていた。
それを、欠伸をしながらみているサララが居た。
ちなみに、ササラはちゃんと大人だ。だが、チビである上に化粧を欠片もしないこともあってこうして子供に混じってお菓子をもらうのがはろうぃんの正しい過ごし方だと本気で思っている。
(おっさんはよ帰れ)声には出さないが雄弁に表情が語っている。
だって、ササラはそんなに気が長くない。異世界に転移し、妹とカイ君と冒険しすったもんだやって帰って来た後はOL生活に戻っていた。
毎日毎日妹は姉の洗濯や料理などを甲斐甲斐しくやってくれているが、もしカイ君と結婚し追い出された場合。ササラはきっとインスタントしか食べない生活をするだろうなぁと自らを振り返る。
ちなみに、会社では背が低すぎて重役の子供に間違われた事が多々ある。
態度が横柄な割に、仕事は出来ており。背が小さい事を最大限利用して、視界に入らない事で余計な事を頼まれない回避スキルを身に着けた。
(弱点は弱点じゃなく、利点として使う。それが、出来る大人ってもんでしょう)言っている事は実に正しい、しかしながら活用方法は最悪だった。
今も、なるべく子供に見える様に仮装を工夫し。カボチャをくりぬいて作ったヘルメットを被り、カボチャ色のマントを身に着け。半ズボンで仁王立ちしながら、大道芸を見ていた。(若干の居眠りアリ)
勿論、たまに隣の子供のかごからお菓子を拝借し高速で食べ包み紙だけをお菓子の形にして戻すと言う。それが大人のやる事か?と言わんばかりの行動をしている。
お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞがはろうぃんである。
いたずらに見える様に利益を最大化する、それがササラという女の生き方。
ちなみに、お菓子を拝借している隣の男の子はササラの事を少年だと思っており。一緒にいたずらをしたりお菓子をもらったりしながらハロウィンを楽しんでいた訳だが。まさか、後日いたずらが自分だけの性にされドロンされるなどと夢にも思っていないで今を謳歌していた。
何故なら、いたずらされた方も少年二人にいたずらされたと報告する訳で、成年のそれも女性であるなどというのでは出て来る筈が無い。
仮に指紋を取ろうにも、ササラはカボチャ色の手袋をしており。髪の毛を取ろうにもヘルメットをしているわけでそういう所にだけ頭がフル回転する。
今日は、ハロウィンだ。私だけがいたずらしてはっぴ~になるんだ。その様な誓いをたて街へ繰り出し、いたいけな少年と共に悪ガキ二人になって夜を駆ける。
夢から覚めるのは少年だけであり、たけし君を名乗る人物は永遠に見つからない。
BLのハーレムものの主人公(無論ヒロインキャラ全員イケメンの男)週刊ウホウホから取って名乗り。逃げる際は、背中に用意したリュックにカボチャヘルメットを入れ、おまわりさんにちゃんと免許証を見せながら女と名乗る。
「小さいから、彼氏いなくって~」とお巡りさんには説明するが、カイ君も含めササラを知るものは皆「お前の性格が原因に決まってんだろ」というのが親も含む全会一致の意見である。
この世の春を外で謳歌し、家に戻ると妹が部屋をはろうぃんで飾っていてかぼちゃのケーキとカボチャのスープと可愛らしい魔女の姿でにっこり笑いながら「姉さん、おかえりなさい」と言った。
「ただいも~、飾りつけ気合はいってるね♪」
「カイ君来るっていうからね」「よし、いたずらしよう」「姉さん?」「ふぁい、止めます」凄む妹、しぼむ姉。
「ほら、怪しいりんごってお菓子よ。リンゴの形はしてるけどケーキなの」
「おぉ~」ササラは興味深そうにフォークで切ると口に運び顔が輝く。
「おいすぃ~」
「お~い、カボチャのケーキ持ってきたぞ」「カイ君、ありがと」鈴に言われて嬉しそうに顔を赤らめながら頭を後ろ手でかいた。
こうして、三人は楽しくハロウィンを過ごしましたとさ。
いつも、楽しくないのはササラの犠牲になる周りの人間なのだ。
<おしまい>